★☆★【地理B】大学入学共通テスト 解答速報 | 東進ハイスクール 柏校 大学受験の予備校・塾|千葉県 東進ハイスクール柏校|千葉県

校舎からのお知らせ

2022年 1月 15日 ★☆★【地理B】大学入学共通テスト 解答速報

【解答速報】

【全体概観】

分量はマーク数が1つ減少。形式・構成は前年と同様。図表を読み取る技能がカギ。 第2問はSDGsを意識した資源利用と環境に関する出題となっている。 第4問では共通テスト移行によって姿を消していた「比較地誌」が部分的に復活した。

分量

大問5題、設問30・マーク数31。

 

出題形式

組合せ式の問題は19題で、前年より1つ減ったが、センター試験に比べて割合が高まっている。そのうち2題は8択式であった。また、単語を選ばせる4択式問題は姿を消し、4択式の文章正誤判定はやや増加した(5→7)。

図版(図、表、写真、資料※)の点数は39で、前年よりさらに多くなっており、1つの設問あたり平均1.3点の資料が与えられていることになる。

※ 図表・写真や短文などを組み合わせた複合的な図版。

 

出題内容

各大問の分野構成は2021年度と同様で、第1問は自然環境と自然災害、第2問は産業分野、第3問は村落・都市と人口、第4問は地誌、第5問は地域調査である。

 

第1問

世界の自然環境や自然災害について出題された。世界や日本の地域性の理解を前提とした地図などの資料の読み取りが中心で、難易度は高い。問4のオーストラリアにおける気温・降水量分布の季節変動に関する等値線図の判定には注意を要する。

 

第2問

資源と産業に関する大問である。大問全体のテーマとして「持続可能な資源利用」が設定されており、各設問が環境問題に関連づけられている。SDGsを意識した構成となっている。問4では、日本とアメリカ合衆国の人口規模に関する知識を必要とする。しかし、全体としては易しめの問題が並んでいる。

 

第3問

村落・都市と人口に関する大問である。標準的な難易度の大問である。ジェントリフィケーションがみられる地区を判読する問3では資料の年次に注意が必要である。ヨーロッパの空港における出発地域別旅客数の統計を判別する問4や、2か国の国全体および外国出身者の人口ピラミッドを判別する問5は難易度が高い。

 

第4問

地誌の大問では、ラテンアメリカが取り上げられた。Aではラテンアメリカの自然と社会、Bではチリとニュージーランドがテーマとなっている。旧センター試験で出題されていた比較地誌の大問は、共通テストへの移行によって姿を消していたが、Bではこれを復活させた形である。

 

第5問

北海道苫小牧市の周辺を題材とした地域調査の問題である(地理A第5問と共通)。知識なしで常識的に解ける設問もあるが、前年よりは減っており、逆に、問4の苫小牧市の製造品出荷額に関する統計問題など、やや判定に迷う設問が目立つ。

 

【設問別分析】

【第1問】世界の自然環境と自然災害

世界や日本の地域性の理解を前提とした地図などの資料の読み取りが中心で、難易度は高い。問4のオーストラリアにおける気温・降水量分布の季節変動に関する等値線図の判定には注意を要する。

 

問1 大陸棚は大陸プレート上の海洋部分に広がっている。火山列は海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込む境界線に沿っている。

問2 xはエスチュアリー、yは沖積平野の説明。源がアルプスにあるのはB。アルプス山脈は高峻で、Bは水源から河口までの距離が短いため、勾配が急で土砂の運搬力も強く、堆積地形が形成される。

問3 EやFの流域は主に乾燥帯、Hの流域は熱帯→常緑広葉樹中心。

問4 「内陸が乾燥」「北部は夏に多雨のサバナ気候」、南半球は1月が夏。

問5 熱帯低気圧はインド洋のサイクロン、地震は大地溝帯と変動帯(新期造山帯)周辺。

問6 雪崩は春先にも発生、土砂災害を起こす集中豪雨は梅雨期に多い。

 

 

【第2問】資源と産業

大問全体のテーマとして「持続可能な資源利用」が設定されており、各設問が環境問題に関連づけられている。SDGsを意識した構成となっている。問4では、日本やアメリカ合衆国などの人口規模に関する知識を必要とする。しかし、全体としては易しめの問題が並んでいる。

 

問1 Aの世界最大の生産・消費国は中国、Bの特定の地域は中東。

問2 アフリカは人口の急増地域、アジアは経済・産業の急成長地域。

問3 aは工業化の始まった発展途上国、bは新興工業国、cは先進国。

問4 fの判定において、各国のおよその人口規模を把握しておきたい。

問5 熱帯林中心の発展途上国では、薪炭材としての自給的消費が大半。

問6 エビ養殖池の造成は、熱帯林減少の要因として頻出である。

 

 

【第3問】村落・都市と人口

標準的な難易度の大問である。ジェントリフィケーションがみられる地区を判読する問3では資料の年次に注意が必要である。ヨーロッパの空港における出発地域別旅客数の統計を判別する問4や、2か国の国全体および外国出身者の人口ピラミッドを判別する問5は難易度が高い。

 

問1 「~のほとんどが」のような表現に注意が必要である。

問2 市民ホールは各市の中心部に1つか2つしかない。悪臭などの公害が懸念されるごみ処理施設は人口の希薄な郊外に置かれることが多い。

問3 「2000年の居住者の貧困率」に注意。ここから2015年までにどう変化したか、を考えたい。

問4 パリ(フランス)→北アフリカに旧植民地、マドリード(スペイン)→中南米に旧植民地。

問5 ドイツの外国生まれはトルコなどからの工場労働者、シンガポールの外国生まれは工場労働者の他に、フィリピンなどからの家事労働者が多い。

問6 カナダは先進国、韓国は20世紀後半に先進国化、マレーシアは新興国、バングラデシュは発展途上国(近年経済成長)。先進国ほど出生率は低下。

 

【第4問】ラテンアメリカ

Aではラテンアメリカの自然と社会、Bではチリとニュージーランドがテーマとなっている。旧センター試験で出題されていた比較地誌の大問は、共通テストへの移行によって姿を消していたが、Bではこれを復活させた形である。 

 

問1 Dの流域はリャノ(サバナ)、Eの流域の一部はカーチンガ(ステップ)。

問2 コスタリカは再生可能エネルギーの優等生、ブラジル=水力は頻出。

問3 1971年と2019年では輸出総額が何十倍も違う。輸出割合が下がっても輸出額は増加している。

問4 大半が白人のアルゼンチンよりも、民族構成が複雑なブラジルの方が貧富の差が大きい。内陸国のボリビアは経済水準が低い。

問5 チリの首都サンティアゴ周辺は地中海性気候→ぶどう栽培→ワイン輸出。

問6 チリは銅鉱、NZは農畜産物を輸出。いずれも旧宗主国を含む地域との関係は弱くなり、中国をはじめとする東アジアとの関係を深めている。

 

 

【第5問】地域調査(北海道苫小牧市周辺)

北海道苫小牧市の周辺を題材とした地域調査の問題である(地理A第5問と共通)。知識なしで常識的に解ける設問もあるが、前年よりは減っており、逆に、問4の苫小牧市の製造品出荷額に関する統計問題など、やや判断に迷う設問が目立つ。

 

問1 右と左、東西南北がわかれば解ける。

問2 沿岸流は海岸線と平行に、潮汐は海岸線と垂直に作用する。

問3 第4問の問3と同様に、絶対量と割合の違いが決め手である。

問4 かつては地元資源による製紙・パルプ業に依存していたが、掘り込み港の建設でエネルギー関連産業が急拡大した。

問5 地区dは工場で働く壮年層とその子が入居するが、時期とともに入れ替わる。地区eでは造成時に入居した人々が一斉に高齢化を迎える。

問6 ほぼ常識レベルで処理できるだろう。

 

 

【新高3生へ】

◆大学入学共通テスト地理Bの特徴

2021年から始まった共通テスト地理Bですが、第1回(第1日程および第2日程)の出題をみる限り、過去のセンター試験と大きな違いはないものの、設問数が減った代わりに、やや長い問題文を伴う設問や、複雑な組み合わせ式の設問が増えています。また、知識そのものではなく、考える力を重視する傾向がみられます。

例えば、ある地点の気候に関するグラフを出題する場合、「この地点のグラフはどれか」ではなく、「この地点のグラフとしてXを選ぶ理由はどれか」と問われるのです。こうした問題は各地点の気候区分を暗記していても解けません。気候の成り立ちを理解する必要があります。

 

作問の方針として、事前に以下のことが打ち出されており、これに沿った出題となっています。

① 地理に関わることがらを題材にして、

② ことがらの持つ意味や役割、ことがらどうしの対比・関連づけ、ことがらに潜む問題点などを考えながら見抜く力や、

③ 知識の活用や資料の分析によって、「地理的な見方や考え方」を順序よく働かせる力を試す

 

実際の出題内容としては、おもに系統地理(自然環境・産業・社会などのテーマ別学習)の各分野がまんべんなく扱われています。また、世界地誌(大陸・国ごとの地域別学習)の大問は5問中1問だけですが、世界の国や地域に関する設問が他の大問中にバランス良く配置されています。いずれも知識(用語や地名)そのもののみを問うことは少なく、地図や写真、統計など各種資料の読み取りと関連付けた出題が多くなっています。ほとんどの設問に資料が与えられています。

 

共通テストでは、「情報処理、思考、判断」の能力を試す傾向がはっきりしており、加えて「表現力」も重視されています。記述式設問はありませんが、その代わりにさまざまな「場面設定」※が工夫されており、

「実際にその場面にいたら、どう読み取り、どう考察し、どう表現するか」

を考えさせようとしています。

したがって、地理的思考力や資料の読み取り技能を重視した問題の割合が多く、その結果、複数の判定を組合せた形式の設問が中心となっているのです。

用語や地名を詰め込むだけの学習では対応できません。

 

※ 場面設定として、以下の例が想定されています。

①  地理的な課題を探究し、その解決や将来を展望する場面

②  資料から事象を読み取り、地域の変容や構造を考察し、地域的特色などを説明する場面

③  新たな課題を設定し、情報の収集、整理・分析を行う場面

 

 

◆思考力が大事

こうしてみると、共通テストは丸暗記に終始するような詰め込み学習では対応できないことがわかります。「地理は暗記科目」と考えられがちですが、共通テストの地理Bでは思考力がものをいうのです。地理的な事象について「なぜそうなるか」を十分に理解した上で、「使える(=応用できる)基本的な知識」をこつこつ積み上げましょう。知識がネットワーク化すれば、1つの理解が2つにも3つにも応用できるようになります。もちろん、知識重視タイプの問題もゼロではありません。自然環境、産業、集落といった系統地理だけでなく、世界地誌の準備も早めにスタートすることで、情報量の面での遅れを招かないようにしたいものです。このような場面では、一問一答形式の問題集なども役に立つでしょう。

 

 

◆資料問題に強くなろう

共通テストにおける地理Bの顕著な特徴は、地図や図表、写真などの資料を使った出題の割合が高いことです。これらを読み取り、利用する技能が求められているのです。

自分が知らない地名が出てきた際には、必ず地図帳を開き、その位置を確認するようにしましょう。教科書や資料集を用いて、主題図(テーマのある地図)や写真などに見慣れておくことも重要です。また、統計についても、順位、数値の暗記ではなく、統計の背後にある地理的要因を読み取る意識をもって、最新の統計をこまめにチェックするようにしましょう。また、地歴連携を重視する方針から、歴史的背景や経緯を問う出題がみられるようになっています。

 

 

◆独特な出題形式に慣れておこう

独特な出題形式への慣れも欠かせません。組合せ式問題などがその典型です。問題の質や量と試験時間(60分)を見比べると、決して時間的な余裕はありません。5年分程度の過去問演習(センター試験も含む)や共通テスト試行問題の演習はもちろんですが、東進の共通テスト本番レベル模試を定期的に受験して、

(1)頻出項目をマスターし、最新の傾向をつかむ

(2)出題形式に慣れ、時間配分をトレーニングする

(3)解説を利用して、「どうしてそうなるのか」の考え方を鍛える

といった点の強化に利用してください。

 

【新高2生へ】

◆「地理B」という科目の特徴

 先に新高3生へのアドバイスを読んでみてください。なかなか大変なメニューが並んでいますね。「敵を知り己を知れば百戦危うからず」です。共通テストについては、今回の問題と2021年の問題、他に2回の試行問題、さらに2020年までのセンター試験の出題も参考になります。過去問等で傾向をつかみ、模試で実力を測って弱点を補強する、受験生としてはそんな真っ当な対策を立てたいですね。しかし、過去問の演習にせよ、模試の受験にせよ、ひと通りの学習を済ませて、ある程度の実力をつけてからでなければ意味をなしません。「実力をつけてから」にこだわりすぎても時機を失しますが、準備ゼロでは「敵を知る」ことも「己を知る」ことも叶いません。高3になってから正しい対策を迷うことなく進めるためには、それなりの布石というものが必要です。

 

 

◆今のうちにやっておきたいこと

(1)一通りのことが書かれた本を読んで、地理という科目の「雰囲気」をつかんでおきます。いきなり教科書では難しいでしょうから、『山岡の地理B教室』(東進ブックス)のような入門書を利用してください。中学校で使った「地理的分野」の教科書も良いでしょう。中1当時の皆さんはまだ小学生の延長のようなものでした。だから、いま読むと「ああそういうことか」と納得できることが多いはずです。納得したことは頭に残りやすいのです。

 特に気候環境、人口、都市など、他の項目との関連が深い分野、理屈が重視される分野はていねいに見ておいてください。

 

(2)地図帳に慣れておきます。地理における地図帳は、英語における辞書のような存在です。各地方の並び順、地図上のさまざまな約束、索引の使い方、などを体で覚えておきましょう。知らない地名が出てくるたびに地図帳を開く習慣をつけてください。どんどん書き込んだり、付箋をつけたりするのもGOODです。

 

(3)できれば、さまざまなメディアも利用しましょう。TVの特集、クイズ番組、ニュースなどや、新聞の国際面の記事、インターネットで得られる情報などです。すべてが直接の試験対策になるわけではありませんが、世界各地に関する見識が広がることで、地誌学習が楽に進められるはずです。

 例えば、代表的な動画投稿サイトで「フィヨルド」と検索してみてください。数多くの映像によって、北欧ノルウェーなどの氷河によって形成された雄大な景観を実感できるはずです。味気ない教科書の本文が立体的に浮かび上がってきます。スマホでタブレットでも、せっかくのICT(情報通信技術)環境を有効に活用してください。

 

そして、最も大切なのは「地理は暗記科目ではなく、考える科目である」としっかり理解しておくことです。はじめはピンとこないでしょうが、上のような対策に続けて実際に問題演習を始めると、「考える科目」であることを実感できるはずです。

◆1/15(土)申込開始!【最大4講座】東進柏校の新年度特別招待講習開申込開始!

◆【定員次第〆切】武藤一也先生!大学入学共通テスト英語 特別解説授業!受付中!