何で大学で勉強するの?~その3~ | 東進ハイスクール柏校|千葉県

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2013年 6月 27日 何で大学で勉強するの?~その3~

こんにちは。

担任助手の柏木です。

なんで大学で勉強するのかという話の第三弾です。

前回の記事で、「制限コードと精密コード」について触れました。その記事の最後で、

この精密コードというのは、限られた集団でのみの生活を営むような人々には育たないものなのである。人間というのは、言語で物事を考えるのであって、言葉を獲得したからこそ、抽象的な思考ができるようになるのである。

というをしましたね。今回はこの話を掘り下げて、なぜ大学で勉強するのかという答えに迫っていこうと思います。

さて、高校生の皆さんは日常生活の中でどの程度精密コードに触れているのでしょうかという点ですが、実際、使いこなせるかどうかは別にして(実はこの使いこなせるかというのがのちのちポイントになってくるのですが)、新聞やニュース、さらには高校の授業などで、かなりの高頻度で触れているのです。逆に言うと、これは前回の補足になりますが、新聞、ニュース、高校の授業などが、精密コードの例として挙げることができます。

ですから、高校生の皆さんにとって、精密コードというのはごくごくありふれたものであると言えるわけで、精密コードがない生活というのは案外想像しがたいものかと思うのですがどうでしょうか。今回は本当に精密コードのないような世界で生活しているような人が、皆さんとどう違うのかを紹介しようと思います。

この記事の始めで、「精密コードというのは、限られた集団でのみの生活を営むような人々には育たないもの」だと言いました。つまりこのように、外界との接触がほとんどなく、周りに知り合いしかいない、学校もないような世界で生活している人々には精密コードが必要ないわけで、だから発達もしないのです。

このような人々に、次のような質問をしてみました。

質問:「木とはどういうものか、わたしに説明してみてください。」

答え:「なんでまたそんなことを。木がどういうものかみんな知ってるよ。誰もおれからそんな説明聞かなくたって困らないよ(しまいに怒り出したそうです)。」

質問:「雪があるような極北地方では、熊はみんな白い色をしています。ノーヴァヤゼムリャ諸島は極北地方にあり、そこにはいつも雪があります。では、そこの熊はどんな色をしていますか。」

答え:「さあ、わからんね。黒いやつなら見たことがあるがね。ほかの色のやつにはお目にかかったことはないね。まあ、どこだって、その土地にしかいないような生き物がいるものだよ。」

驚いたのではないかなあと思います。皆さんなら上にあるような質問に、難なく答えることができると思います。しかし、精密コードに触れることのない人々にとっては、このような自分たちの生活に関わらないような具体的でない質問は、難しいというか、意味をなさないわけで、答えることができないのです。

言語能力というのは発達します。これは学校教育の成果でもあるのですが、皆さんは知らず知らずのうちに、前回扱ったこの「精密コード」に触れることによって「精密コード」を発達させ、抽象的な思考ができるようになったわけです。

大学での勉強というのは、専門性を身につけるわけですから、非常に専門的です。一応注意ですが、専門的=具体的ではないです。

 

逆に、このような問題はどうでしょうか。

 

「よしおくんは 15まい おせんべいを もっていましたが けんたろうくんに 3まい、たけしくんに6まい あげました。きよしくんは 8まい おせんべいを もっています。よしおくんと きよしくんの いま もっている おせんべいを くらべると、どちらが なんまい おおいですか。」

 

これは、小学校の算数の教科書の問題で、小学校のころは、もしかすると少し苦労しながらも理解していた問題でも、高校生となった今では、非常に読みづらい文章となっていると思います。皆さんは知らず知らずのうちに、「精密コード」に触れ、「精密コード」を発達させているため、上記のような文章が読みづらいのです。

同じように、大学での専門的な学びを知ると、知らず知らずのうちに触れる「精密コード」が発達し、難しくて今は理解できないと思っているものでも自ずとわかるようになります。

とまぁ、難しい話をしましたが。要するに大学での学びを通して、さらに抽象的な思考を獲得していくことができるので受験勉強という枠にとらわれずに学問を深めることは専門性をつけることだけではなく、思考の幅を広げることにつながるのです。

ながくなりましたが、この続きはまた今度です。