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校舎からのお知らせ

2023年 1月 14日 ★☆★【世界史B】大学入学共通テスト 解答速報

【解答速報】


 

【全体概観】

資料を多用した「思考力を問う問題」が多く、解答に時間を要す出題であった。

大問は5問、設問数は34問と昨年度から変化は無かった。出題形式に関しては、資料(地図、絵画、写真、史料、グラフ・表)の数は21と、2022年の12、2021年の17より増加した。会話文による出題数も9と、2022年の5、2021年の3に比べて増加した。資料を読解しつつ知識を合わせて考えないと解答にたどり着けない「思考力」を問う問題も昨年と同様に多く出題されている。
 出題形式の変化としては、昨年度出題が無かった表形式の選択問題と年代整序問題がそれぞれ1題ずつ出題された。また、出題内容としては、家系図を用いて考察させる問題が、新たに出題された。
 全体として、時代、地域、分野ともにバランスのとれた出題であったが、リード文や資料をしっかりと読解しなければ解けない問題が大半を占めたため、曖昧な知識だと試験時間内に余裕をもって解き終わることは難しかったであろう。しかし、解答を導くために細かい知識が必要なわけではなく、センター試験と同様、あくまでも基本的な知識のみで解答できる。模試などを活用して共通テスト型の問題に慣れていたかどうかが、高得点へのカギとなるだろう。  

【設問別分析】

【第1問】歴史の中の女性
 Aは女性参政権に関して、Bは顔之推の『顔氏家訓』を用いた会話文形式のリード文であった。Aでは20世紀以降についての幅広い知識が問われた。Bでは中国についての設問を中心に、解答を導くために資料の読解が不可欠である問題が出題された。全体的に、近代史や文化史の知識など受験生が手薄になりがちな知識が求められた。

【第2問】世界史上の君主の地位の継承
 Aは王家の紋章や家系図を、Bはファーティマ朝のカリフについての資料を用いたリード文であった。Aでは資料の読解に加えて考察力を問う問題が出題された。Bではイスラーム世界についての設問を中心に幅広い知識が問われた。全体的に、世界史の基礎的な知識に基づく考察力が求められた。

【第3問】歴史知識に関する議論
 Aはフランスの統治者であった人物について、Bは科挙について、Cは中国における書籍分類の歴史についての会話文形式のリード文であった。Aはフランスについての設問を中心に、地図問題も出題された。Bでは中国についての基礎的な知識が幅広く問われた。Cでは中国で編纂された書籍を題材として、資料の読み取りと文化史の知識を併用して解く設問が出題された。全体的に、資料を読解しなければ解けない問題が多く、解答するのに時間を要したであろう。

【第4問】歴史資料についての考察
 Aは貨幣の図版を用いた会話文を、Bはマラトンの戦いについての資料を用いた会話文を、Cはブリテン島の修道士ベーダが執筆した著作を用いてのリード文であった。Aでは中世についての設問を中心に幅広い知識が問われた。Bでは古代ギリシア・ローマについての基礎的な知識が幅広く問われた。Cでは資料の読解問題や年代整序問題が出題された。全体的に、古代から中世の時代を中心とした世界史の基礎的な知識に基づく考察力が求められた。

【第5問】歴史統計
 Aは東南アジアにおける4つの植民地の主要な輸出先とその比率を示した表を、Bは1600年から1801年にかけてのイングランドの人口統計の表を用いてのリード文であった。Aでは近現代史を中心に、幅広い地域についての知識が問われた。Bでは表中の数値やグラフを用いて考察させる問題が出題された。全体的に、世界史の基礎知識とともに表やグラフの読解力が求められた。

【新高3生へ】

◆大学入学共通テストの基本は教科書
 大学入学共通テストでは、資料を読解しつつ世界史的な知識を連動させないと解答にたどり着けない「思考力」を問う問題が多く出題されます。リード文・素材文・資料には一見すると難解な内容が含まれていることもありますが、各設問・選択肢は教科書の内容から出題されています。つまり、授業をしっかりと受けて、基礎を固めることができれば容易に問題を解くことができるのです。

◆歴史の基本の流れを押さえ、基礎を固めよう
 大学入学共通テストは幅広い地域・分野から出題されます。それぞれの地域・時代の基本事項を押さえることが学習の出発点となります。教科書をしっかりと読み、太字の部分を中心に歴史の大きな流れをつかみましょう。一度に全てを覚えようとするのは無理なので、何度も読み込んで知識を深めていきましょう。同時に資料集を利用して、地理的な理解を含め、視覚的に捉えることも効果的です。自分の頭の中に当時の様子がイメージできるようにしましょう。
 単に語句を暗記するのではなく、歴史のタテ(時間的な前後関係)・ヨコ(同時代の異なる地域の出来事)の関係に注目して学習を進めることが大切です。大学入学共通テストでは同時代(世紀)の異なる地域の出来事について問う問題が複数ありますので、年表を読み世界全体の動きについて把握し、さらに自分でノートにまとめ直してみましょう。また、周辺地域史や文化史のような教科書では簡潔に述べられている部分についての出題の可能性もあります。基本事項を1つ1つ確認し、そこから派生した学習を進めることで広い知識を身に着けることができれば、高得点が期待できます。
 普段から新聞・テレビ・インターネットなど各メディアのニュースを見て、世界の出来事について関心を持つようにしましょう。民族紛争・地域紛争など世界史上の事件が原因となっているものもあります。「世界史B」は試験直前まで得点の伸びが期待できる科目です。継続して学習し、最後まで粘り強く取り組みましょう。

◆写真、年表、グラフ、史料などを意識して見よう
 大学入学共通テストでは写真、年表、グラフ、史料などが多用されます。日ごろの学習の際に、資料集などを使用して、この出来事はどのような時系列で起きたのかを年表で確認する、掲載されているグラフを歴史的な視点で読み解く練習をするなど、資料に親しむ習慣をつけていきましょう。

 ◆問題演習の積み重ねが大切 大学入学共通テストでは、限られた時間内に正確に解答する力が求められます。出題形式は正誤判定問題のほか、年代整序問題、空欄に補充する適語・適文の組合せ問題など様々な種類があり、選択肢は4つないし6つです。教科書には記載のない事項を使った選択肢が出題される場合もありますが、他の選択肢についての正確な理解があれば、消去法で正解にたどり着くことも可能です。問題に慣れておくためには、あらゆる過去問に触れておきましょう。2022年度本試・追試、2021年度第1日程・第2日程、2017年・2018年の試行調査、2020年度以前のセンター試験、さらには東進の「共通テスト本番レベル模試」を継続して受験することが重要です。過去問や模擬試験を通して時間配分や問題を解く感覚をつかみ、本番に備えましょう。はじめのうちは思ったような得点が取れないと思いますが、結果だけにこだわらず、不正解の部分をしっかりと復習して苦手分野を1つずつ解消していきましょう。

【新高2生へ】

◆皆さんが受ける年から出題傾向が変わる可能性が高い
 皆さんが受ける2025年度の大学入学共通テストは、科目名がそれまでの「世界史B」から「歴史総合・世界史探究」となり、その名の通り、「歴史総合」「世界史探究」両方からの出題となります。2022年11月に大学入試センターから公表された、新課程の「試作問題」は必ず見ておきましょう。今の共通テスト以上に資料の読解問題の数が増加しただけでなく、「主体的で対話的な深い学び」に即した場面設定が増えるなど、今までの共通テストよりもさらに「探究」の資質が問われる出題になっています。こういった問題への対策としては、基本的な通史の知識を身につけながら、「この事象の原因はそもそも何だろう?」と考察をする習慣をつけていくことが大切です。

◆写真、年表、グラフ、史料などを意識して見よう
 大学入学共通テストでは、写真、年表、グラフ、史料などが多用され、それらをもとにして、読解したり考察したりする「論理的思考力」を求める出題があります。日ごろの学習の際に、資料集などを使用して、この出来事はどのような時系列で起きたのかを年表で確認する、掲載されているグラフを歴史的な視点で読み解く練習をするなど、資料に親しむ習慣をつけていきましょう。


◆世界・歴史に関するものに触れよう
 単に語句を暗記するのではなく、歴史のタテ(時間的な前後関係)・ヨコ(同時代の異なる地域の出来事)の関係に注目して学習を進めることが大切です。大学入学共通テストでは同時代(世紀)の異なる地域の出来事について問う問題が複数ありますので、年表を読み世界全体の動きについて把握し、さらに自分でノートにまとめ直してみましょう。また、周辺地域史や文化史のような教科書では簡潔に述べられている部分についての出題の可能性もあります。基本事項を1つ1つ確認し、そこから派生した学習を進めることで広い知識を身に着けることができれば、高得点が期待できます。
 普段から新聞・テレビ・インターネットなど各メディアのニュースを見て、世界の出来事について関心を持つようにしましょう。現在の世界での事件の中には、過去の歴史が原因となっているものもあります。どうしてこうなったのかなどについて調べてみましょう。

◆問題演習をしてみよう
 大学入学共通テストでは、膨大な資料・問題文などを、限られた時間内に正確に読み、解答を導く力が求められます。出題形式は正誤判定問題のほか、年代整序問題、空欄に補充する適語・適文の組合せ問題など様々な種類があり、選択肢は4つないし6つです。教科書には記載のない事項を使った選択肢が出題される場合もありますが、他の選択肢についての正確な理解があれば、消去法で正解にたどり着くことも可能です。
 このような問題に慣れておくために、今まで出題された共通テスト「世界史B」の過去問に取り組んでみましょう。また、東進の「共通テスト本番レベル模試」を継続して受験することが重要です。はじめのうちは思ったような得点が取れないと思いますが、解答・解説をよく読み、しっかりと復習して苦手分野を1つずつ解消していきましょう。