校舎からのお知らせ | 東進ハイスクール 柏校 大学受験の予備校・塾|千葉県 - Part 5

校舎からのお知らせ 2022年01月の記事一覧

2022年 1月 16日 ★☆★【数学Ⅰ・A】大学入学共通テスト 解答速報

【全体概観】

会話文で考察やヒントを与える中問が昨年の1題から2題に増えた。全体で4ページ減ったが、三角比の表を用いて角の大きさを評価したり、グラフ表示ソフトでのグラフの動向など、共通テスト仕様の出題が増えたこともあり、時間的な余裕はなかったであろう。

 必答問題が2題と、選択問題3題から2題の選択、合計4題を解答する形は、昨年の共通テストと同様であった。

 

 第1問〔1〕は数と式の問題であり、基本対称式の計算問題が出題された。〔2〕は図形と計量の問題。三角比の表を用いて角の大きさを評価する文章題で、誤った情報を正しい情報へと導く問題である。〔3〕は図形と計量の問題で、頻出問題である。第2問〔1〕は2次関数、集合と命題の問題であり、2つの2次方程式、2つの2次関数のグラフに関する問題である。基本計算から必要十分条件まで、様々な問われ方がなされている。〔2〕は教育機関に関するデータの分析の問題であり、例年通りヒストグラムや箱ひげ図、散布図などを読み取って解答する。

 第3問の「場合の数と確率」はプレゼントの交換に関する考察で、完全順列(攪乱順列)を題材とした問題である。手順や構想などを提示したうえで考察しているものの、共通テストからの新傾向とまでいえる出題形式ではない。第4問の「整数の性質」は特殊解を発見しにくい1次不定方程式の整数解を、係数の剰余などに着目して決定する問題である。また、第5問の「図形の性質」は平面図形の線分比、円の性質などに関する問題である。

 

【設問別分析】

【第1問】 数と式・図形と計量

 〔1〕(数と式)

 対称式の計算問題であり、式の対称性を使ってうまく計算していけばよい。基本的な問題である。

 〔2〕(図形と計量)

 太郎さんと花子さんがキャンプ場で見上げた山についての仰角がテーマの問題で、水平方向と鉛直方向の縮尺の違いを修正して、正しい仰角の情報を求める。三角比の表を利用する問題。

 〔3〕(図形と計量)

 外接円の半径が与えられた三角形についての問題であり、正弦定理を利用する。(1)は具体的な2辺の長さに関する情報が与えられ、長さなどを計算する。(2)は2辺の長さの関係のみが与えられた問題であり、(1)の計算がヒントになっている。

 

【第2問】 2次関数・集合と命題・データの分析

 〔1〕(2次関数、集合と命題)

2つの2次方程式の実数解の個数を調べる問題。花子さんと太郎さんの会話文に、解くヒントがある。次に2つの2次関数のグラフの動きを調べる問題になり、文字定数を変化させた場合の動きを捉える。さらに2つの2次不等式の実数解の集合に関して、その包含関係などを調べる問題が出題されており、必要・十分の概念が正しく習得されているか否かが問われた。

 〔2〕(データの分析)

 教育機関の数、その教員の数、そして学習者の数に関するデータを利用したデータの分析の問題である。例年通り、ヒストグラムを読み取り正しい選択肢を選ぶ問題や、箱ひげ図から正しい散布図を選ぶ問題などが出題された。また、相関係数を計算する問題も出題された。標準的な内容であった。

 

【第3問】 場合の数と確率 (選択問題)

 各々が持ち寄ったプレゼントを交換するときの、条件を満たす配り方の総数を調べる、ある事象の起こる確率を求める問題である。完全順列(攪乱順列)と呼ばれる順列に関する考察である。類題の経験が他の設問以上に有利に働いたことと思われる。

 

【第4問】 整数の性質 (選択問題)

1次不定方程式の整数解に関する問題である。係数の値が大きく、1つの解の発見が難しい。誘導に従って進めていけば解き進められるが、その意図が掴めない受験生もいたであろう。

 

【第5問】 図形の性質 (選択問題)

 三角形や円を題材とした、平面図形に関する問題である。基本的な問題練習だけでは対応が難しい小問が多い。正誤判定やコンピュータによる図形の移動など、共通テストにおける新傾向の出題形式は見られなかった。

 

【新高3生へ】

大学入学共通テストの数学I・Aでは、その年の問題の難易度変化に関わらず高得点をとることを考えて準備しておく必要があります。数学I・Aは、高校数学の土台ともいうべき分野なので、大学入学共通テストにおいても基本の理解を問う出題が多く含まれます。大切なのは、基本を早期に確実に理解し、問題演習を繰り返し、限られた時間内で正答を確実に導く力を養うことです。

 各分野毎に学習していく上で重要なポイントは以下の通りです。

◆数と式、集合と命題

 絶対値記号を中の符号で場合分けをして外す、代入計算を式変形によって行う、複数の不等式をすべて満たす範囲を数直線を用いて考える、などといった基本動作を確実にできるようにしましょう。また、必要条件か十分条件かの判定は、集合の包含関係や数直線を用いて視覚的に捉えることが有効です。覚えるのではなく理解に努めることが大切で、一度理解してしまえば、確実に得点できる分野です。勘に頼ることなく、命題の真偽から考える習慣を普段からしっかりと身につけましょう。

◆2次関数

グラフを描きイメージしながら解き進められるかどうかがポイントです。2次関数のグラフが軸を中心として線対称であることを利用した最大・最小問題、2次関数のグラフと2次方程式・不等式の解の相互間の言い換えなどをグラフを描いて考える習慣を身につけましょう。

◆図形と計量

 正弦定理や余弦定理など、三角比の基本公式を身につけることが最も重要です。それに加えて、常に図形問題では自分で図を描いて考えることが基本です。なるべく大きく図を描き、解き進めていく中で分かった長さなどの情報を書き込んでいく習慣を身につけましょう。

◆データの分析

 多くの用語が出てくるので、まずはそれぞれの用語の定義を正しく覚えることが重要です。用語の定義を正確に覚えた上で、代表値などの値の計算、そして度数分布表や箱ひげ図、散布図などからデータの特徴を読み取る練習を重ねましょう。

◆場合の数と確率

公式に頼るのではなく、樹形図などから数え上げの原理を理解することが極めて重要です。併せて他分野以上に状況を言い換える力も求められます。考え方を理解しながら学習しましょう。

◆整数の性質

 約数・倍数の考え方、ユークリッドの互除法、不定方程式の解、n進法の考え方を理解したうえで、論理的に解き進めていく力が必要になります。日頃の学習では、一つ一つの式変形の意味を明確にしながら解き進めることを繰り返しましょう。

◆図形の性質

 三角形や円の性質を図と合わせてきちんと理解しているかが重要です。図形と計量と同様、図を描いて等しい角や長さ、相似などを見抜くことができるように練習を重ねましょう。

 

 各分野を効率よく学習するには、いきなり入試レベルの問題に取り組むのではなく、教科書の例題、練習問題、節末問題、章末問題レベルへと、少しずつステップアップしていくのが一番の近道です。大学入学共通テストでは、対話形式で問題解決を行う問題、PC画面上で関数のグラフや図形を動かすときの考察を行う問題、日常生活(学校生活)での数学の活用の場面を切り取った問題、など従来のセンター試験よりも出題の幅が大きく拡がりますが、まずは「計算を最後までやり抜く」、「図やグラフを描いて考える」といった基本的なことを地道に積み重ねることによって、確固たる基礎を身につけましょう。また、解法の暗記に頼るのではなく、公式や解法の原理をきちんと理解してから先に進むような勉強を心がけましょう。物事を理解するとは、その道理や筋道がわかり、自ら考えることができるようになることです。理解して先に進むような勉強を繰り返すことで、受験だけでなく、将来社会に出てからも役立つ本当の力をつけることができます。

 

 東進では「全国統一高校生テスト」を含めて年6回実施される「共通テスト本番レベル模試」があります。大学入学共通テストの傾向や自分の現在の力を知り、さらに不得意分野、弱点を明確にして大学入学共通テスト対策を早期に進めましょう。

 

【新高2生へ】

大学入学共通テストの数学I・Aでは、従来のセンター試験とは設定の異なる問題も出題されます。授業風景や日常生活に関する対話などの長い問題文から、必要な情報を読み取って解き進める力が要求されます。自分自身の情報を読み取るスピードを把握した上で、与えられた情報をより速く正確に読み取って解き進める力を身につけていく必要があります。そのためにも、まずはその土台となる数学I・Aの基礎・基本を確実に理解することが重要です。

 数学I・Aのそれぞれの分野において、新高2生が今から身につけておくべきことは以下のとおりです。

◆数と式

 絶対値記号を中の符号で場合分けをして外す、代入計算を式変形によって行う、複数の不等式をすべて満たす範囲を数直線を用いて考える、などといった基本動作をまず身につけましょう。

◆集合と命題

 必要条件か十分条件かの判定は、集合の包含関係や数直線を用いて視覚的に捉えることが有効です。覚えるのではなく理解に努めることが大切で、一度理解してしまえば、確実に得点できる分野です。勘に頼ることなく、命題の真偽から考える習慣を普段からしっかりと身につけていきましょう。

◆2次関数

この分野はグラフを描いて、イメージして解き進められるかどうかがポイントです。グラフを描いて考える習慣を身につけましょう。

◆図形と計量

 図形問題は図を描いて考えることが基本です。なるべく大きく図を描き、解き進めていく中で判明した長さなどの情報を書き込んでいく習慣を身につけましょう。

◆データの分析

まずは用語の定義を正確に覚えることが重要です。用語を覚えた上で、代表値などの値の計算、度数分布表や箱ひげ図、散布図などからデータの特徴を読み取る練習を重ねましょう。

◆場合の数と確率

 公式に頼るのではなく、樹形図などから数え上げの原理を理解することが極めて重要です。全てを書き上げようとする姿勢の中で、順列や組み合わせの考え方を身につけましょう。

◆整数の性質

 約数・倍数の考え方、ユークリッドの互除法、n進法の考え方をそれぞれ原理から理解することが重要です。それぞれの式変形が何を意味するか、丁寧に確認しながら原理から理解しましょう。

◆図形の性質

 三角形や円の性質を図と合わせて理解しましょう。図形と計量と同様、図を描いて解き進めていく中で等しい角や長さ、あるいは相似などを見抜く練習を重ねることが重要です。

 

 入試レベルの問題に取り組むためにまず今すべきことは、基本を確実に身につけることです。教科書の例題、練習問題、節末問題、章末問題レベルへと、少しずつステップアップして学習していくことが、実力を高める一番の近道です。「計算を最後までやり抜く」、「図やグラフを描いて考える」といった基本的なことを地道に積み重ねることによって、確固たる基礎を養成しましょう。また、解法の暗記に頼るのではなく、公式や解法の原理をきちんと理解してから先に進むような勉強を心がけましょう。物事を理解することは、その道理や筋道がわかり、自ら考え使いこなすことができるようになることです。理解して先に進むような勉強を繰り返すことで、受験だけでなく、将来社会に出てからも役立つ本当の力をつけることができます。

 

 東進では「全国統一高校生テスト」をはじめ、「高校レベル記述模試」「大学合格基礎力判定テスト」などを用意しています。自分の現在の力を知り、さらに不得意分野、弱点を明確にして本格的な大学受験対策に向けて大いに役立ててください。そのためにも、模試は毎回欠かさず受験するようにしましょう。

さらに自信のある人は「全国統一高校生テスト」に加えて、「共通テスト本番レベル模試」も受験しましょう。

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2022年 1月 16日 ★☆★【物理基礎】大学入学共通テスト 解答速報

【全体概観】

出題分野は、第1問は小問集合、第2問はAとBがともに電気のエネルギー、第3問は熱、力学、電気の考察についての会話文であった。設問数やマーク数は減少した。

大問3題構成で昨年からの変化なし。設問数とマーク数はともに減少した。第3問において、対話文形式の総合問題が出題された。

 大問3題の構成は変化ないが、設問数、マーク数ともに減少した。

 第1問の小問集合は、相対運動、物体に働く力、力学的エネルギー、縦波に関する問題であった。

 第2問は、Aが抵抗の直列・並列つなぎによる、エネルギーの比較についての文章正誤判断問題、Bがドライヤーをモデルにした消費電力についての考察と電力計算についての出題であった。

 第3問は、熱、力学(浮力)、電気(抵抗率)に関する会話文の問題であった。演劇中の登場人物である王女と細工師が、スプーンが純金製かについて科学的な考察のやり取りを繰り広げるという、目新しい出題であった。

 全体としては、電気の抵抗やエネルギーについてのウエイトが少々重く、昨年に続き会話文が出題されたため文章量は昨年と同程度だった。

 

【設問別分析】

【第1問】小問集合

 第1問は、昨年と同様に物理基礎のさまざまなテーマを扱った小問集合であった。今年は、数値計算、グラフの読み取り、グラフ選択など様々な形式で出題された。

 問1は、相対運動の問題である。進行方向が異なるため、電車Aと電車Bの速さを足し合わせれば良い。時間に関しては進んだ距離が2台の電車の長さの和ではなく、電車Bの長さだけ進めば良いことを読み取れたかがポイント。

 問2は、運動方程式の問題である。重力よりも大きな力を加えた場合、一定の加速度が生じ、力の向きに速さが増加することを考えれば良い。落ち着いて速度と時間の関係のグラフを描くとわかりやすい。

 問3は、力学的エネルギーに関する問題である。位置エネルギーが高さに比例すること、力学的エネルギー保存則が成立することから、運動エネルギーと位置エネルギーの和が一定になることを考慮すれば良い。

 問4は、縦波に関する問題である。エについては、縦波を横波のような変位と位置のグラフに変換し考察すれば良い。

 

【第2問】電気

Aは、直列つなぎと並列つなぎの発熱量の違いについて考察する問題であった。

 問1は、直列つなぎでは同じ電流が流れるので、発熱量の大きな電熱線Aの抵抗値が大きい。また、電流が等しいので抵抗値が大きいほど電圧も大きくなることに注意が必要。

 問2は、並列つなぎでは同じ電圧がかかるので、発熱量の小さな電熱線Dの抵抗値が大きい。また、電圧が等しいので抵抗値が小さいほど電流は大きくなる。

Bは、消費電力を計算する問題であった。

 問3は、直列つなぎ、並列つなぎに関係なく、合計の電力は全ての和で表せる。

 問4は、電力量を計算する問題。桁数が表記されているため、時間に関して読み飛ばしていても気づける問であった。

 

【第3問】力学、熱力学、電気>

異なる材質で作られたスプーンを比較し,さまざまな物理的性質の違いを考察する問題であった。昨年と同様にA、Bの分割はなかったが、今回は対話文形式であり、かつ複数の単元からの総合問題としての出題であった。

 問1は、熱力学からの出題。熱量に対しての理解がしっかりと定着していれば計算をしなくても解答出来る問題であった。

 問2は、力学からの出題。重力と浮力による基本的な知識を問うだけの基本問題であった。

 問3は、電磁気からの出題。グラフから値を読み取り、オームの法則に当てはめる問題と抵抗の基本公式を変形し、抵抗率を求めるという基本問題であった。

 

【新高3生へ】

◆大学入学共通テストも教科書からの出題

 昨年から始まった大学入学共通テストでは、新傾向といわれる問題形式や問い方が出題され、過去のセンター試験で問われた能力とはいくらかの違いがあります。たとえば、近年のセンター試験でも実験や現象に関連した問題は出題されていましたが、共通テストでは、実際に実験を行いそのデータを処理する能力まで問われるようになりました。このような問題を解くためには、自然現象に対して興味をもって観察し、考察する力が必要になります。日頃から実験での体験や映像で目にしたことを深く考察することを怠らないようにしましょう。実験や参考の項目も含め教科書は隅から隅まで目を通しておくようにしましょう。

◆現象を物理学的に正しく捉えることを心がける

「物理基礎」は、力学、熱、波動、電磁気、エネルギーの利用などを扱います。専門的な内容は「物理」で扱うため、物理基礎は日常的な内容が中心となります。「物理」のように、計算を通じて複雑な現象を解析する問題はほとんどありません。「物理基礎」においては「自然現象を物理学的に捉えることができるか」が主題とされており、計算はわずかです。数学と異なり、自然現象を扱っているため、物理計算には現象にそった意味合いがあります。ただ解法を覚えるだけでなく、式の意味の理解に努めましょう。教科書等では、図や写真を多用して現象の捉え方を丁寧に説明しています。計算問題を解く前に、時間の経過とともにどのように現象が起こっていくのかを想像するようにしましょう。

◆基本問題から解いていく

現象の捉え方についての考察をしてから問題演習を行うと「物理基礎」に関する理解が深まります。いきなり実践的な問題を解くのではなく、教科書の例題のような基本問題から始めるのが重要です。演習の際には「解説を読んでわかった」で終わりにすることなく「現象を物理学的に正確に捉えられているか」を自問自答しながら慎重に進めていきましょう。「答えが出たらおしまい」という考え方を捨て、「何が原因で、何が起きたのか」を丁寧にひとつひとつ明らかにしましょう。

◆模試を受験して、共通テストの出題形式と傾向に慣れる

物理基礎の学力が身についたとしても、共通テストの出題傾向や形式に戸惑って実力が十分に発揮できないと、それまでの努力が報われません。また、「物理基礎」とそれ以外の基礎科目を合わせて解答時間が60分なので、時間配分にも慣れておかないといけません。共通テスト本番で実力を発揮するためにも、出題形式や出題範囲が同じ「共通テスト本番レベル模試」を受験し、共通テストの出題形式や時間配分に慣れておきましょう。過去問がまだ十分には存在しない現在、全国統一高校生テストを含めて年間6回実施される「共通テスト本番レベル模試」は有効な演習の機会となります。もちろん、模試は受けっぱなしにするのではなく、不正解だった問題や偶然正解した問題について復習することも重要です。出来なかった問題を復習し、類題が解けるようになれば、更なる高得点が期待できます。

 

【新高2生へ】

◆大学入学共通テストも教科書からの出題

 昨年から始まった大学入学共通テストでは、新傾向といわれる問題形式や問い方が出題され、過去のセンター試験で問われた能力とはいくらかの違いがあります。たとえば、近年のセンター試験でも実験や現象に関連した問題は出題されていましたが、共通テストでは、実際に実験を行いそのデータを処理する能力まで問われるようになりました。このような問題を解くためには、自然現象に対して興味をもって観察し、考察する力が必要になります。日頃から実験での体験や映像で目にしたことを深く考察することを怠らないようにしましょう。実験や参考の項目も含め教科書は隅から隅まで目を通しておきましょう。

◆物理基礎とは

「物理基礎」は、力学、熱、波動、電磁気、エネルギーの利用などを扱います。さらに専門的な科目である「物理」があるため、「物理基礎」は日常的な内容が中心となります。物理は、教科書等に出てくる知識や式を記憶するだけでできるようになる科目ではありません。物理現象や式の意味を正しく理解し、整理することが必要です。

◆中学理科の物理分野を確認しておく

「物理基礎」の内容は、中学校で学んだ理科の物理分野が基礎となります。物理は積み上げ型の科目ですから、基礎となる中学理科の理解が不十分だと、「物理基礎」の理解も難しくなります。したがって、「物理基礎」の学習を始める前にまず行うことは、中学理科の復習です。中学理科では、力学、波動、電磁気などの内容を学んでいます。中学の内容だからと言って軽んじることなく、復習してみると忘れている知識やあいまいな内容がいくつもあることに気づかされるはずです。このような不完全な学習項目をそのままにしておかず、復習してより理解を深めることで、「物理基礎」の学習のスタートラインに立てると言えます。

◆まず授業や教科書を活用する

大学入学共通テストになってテスト形式が様変わりしても、物理基礎の出題範囲は変わりません。「物理基礎」の学力を向上させるためには、まず教科書の内容を十分に理解することが大切です。そのためには「物理基礎」の授業をしっかりと活用することが重要です。授業の予習・復習によって「物理基礎」の学力を身につけ、教科書の演習問題を解けるようにしておく必要があります。一見、地味に感じるかもしれませんが、物理は積み上げ型の科目です。地道な努力の積み上げが合格につながります。

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2022年 1月 16日 ★☆★【地学基礎】大学入学共通テスト 解答速報

【全体概観】

大問数が1増加。設問数・マーク数に変更はなかった。自然環境と災害に関する問題が出題された。

 第1問のAでは、固体地球と断層に関する問題。平易な知識問題である。Bは地層と地史の問題。地層はじっくり考察する必要がある。地史は植物名を知らないと解けない。Cは鉱物・岩石の性質を問う知識問題。

 第2問のAは、天気図・高気圧・風向を総合的に問う問題。Bは津波の伝播をグラフから読み取る問題。

 第3問のAは、太陽の性質と黒点を問う問題。問2は2015年本試験の類題である。Bは太陽系天体の比較問題。平易である。

 第4問は地震や噴火、環境に関する総合問題。考察問題である。

 

【設問別分析】

第1問 固体地球

 A

 問1 逆断層の成因と性質を問う問題。断層の定義がわかった上で図をしっかり見ると解ける。

 問2 地球表面の構成を2通りの側面から分類する問題。

 

 B

 問3 層序を問う問題。本文・図・選択肢をしっかり読んで層序を組み立てる必要がある。慌てて解くと難しい。  

 問4 古生代から新生代にかけて、植物がシダ植物から裸子植物、そして被子植物へと進化したことを問うている。

 

 C

問4 問2とセットになる問題。地球深部へ向かうほど密度が大きくなることと、有色鉱物の方が無色鉱物よりも一般的に高密度であることが分かっている必要がある。

 問6 深成岩と火山岩の性質、火成岩と鉱物の関係を問う知識問題である。

 

 第2問 大気と海洋

 A

 問1 海上の高気圧の性質を問う基本問題である。

 問2 中学理科の範囲である。風向が「風が吹いていく」方向ではなく「風が吹いてくる」方向であると分かっていないと解けない。

 

 B

 問3 専門地学では計算式を習う問題である。津波の伝播速度を水深に気をつけてグラフから読み取る。

 

 第3問 宇宙

 A

 問1 宇宙の誕生と物質を問う問題である。

 問2 太陽の大きさと自転を問うている。図から計算しても解けるが、知識で解いてもよい。

 B

 問3 太陽系の諸天体の性質を問う知識問題である。

 

 第4問 自然環境と災害

 問1 地震と火山噴火の様子を問う問題である。

 問2 ハザードマップ自体が何を意味しているのかを考察させる問題である。

 問3 気象災害・環境問題についての総合問題である。

 

【新高2生・新高3生へ】

◆大学入学共通テスト地学基礎の特徴

  皆さんが受験する2023年1月の共通テストは、3回目の共通テストです。共通テスト地学基礎は、地学基礎の教科書からまんべんなく出題されます。

  共通テストはマーク形式ですが、私大入試とは違い、本文を読まずに選択肢だけから答えが出たり、きちんと計算をせずに計算問題が解けたりすることはありません。試験時間が30分という限られた時間で15問前後を解答することになります。地学基礎とはいえ、単純な知識問題は少なく、様々な分野の知識や考察力が必要です。

  また、煩雑な計算問題はありませんが、基本的な計算力も必要です。とりわけ、単位の計算や比・比例の考え方には習熟する必要があります。図やグラフは、教科書や資料集に載っているような典型的なものがほとんどですが、内容をしっかりと理解しておきましょう。暗記した知識に頼りすぎず、しっかり目の前の問題を見るのが秘訣です。

 

◆これからの学習について

 まずは教科書を繰り返し読み、内容を理解しましょう。共通テストの問題は設問が複数の分野にまたがるため、教科書を数ページ読んだだけでいきなり問題を解くのは大変難しいです。

  教科書の実験・考察にもじっくり目を通しましょう。基本的な知識を頭の中で理解して「モデル化」した後に、過去問を解いてみましょう。必要があれば、中学校の教科書や参考書も利用しましょう。問題を大量に解くのではなく、「自然現象の理解」「モデル化」が大切です。

 

◆模試の活用

  地学基礎の共通テストの過去問は今年度を含めて3回分しかありません。演習不足にならないよう、センター試験の過去問や、全国統一高校生テストを含め年間6回実施される東進の「共通テスト本番レベル模試」を活用しましょう。旧課程の過去問を解くときは、地学基礎に相当する問題を分野別に選び、解いてみましょう。

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2022年 1月 16日 ★☆★【生物基礎】大学入学共通テスト 解答速報

【全体概観】

昨年に引き続き、「思考力」を問う問題が多く出題!写真を用いた実験考察問題が出題された!

 大問数は3問、設問数は16問と、初めての実施であった2021年度の共通テストから変化はなかったが、マーク数は17個と昨年より1個増加している。出題形式は空所補充、用語の組合せ、正誤判断が主体ではあるが、図や資料・実験結果を解析する力や仮説を検証する力といった、いわゆる「思考力」を問う問題が、昨年に引き続いて多く出題された。また、昨年度の第1日程では出題されなかった会話文形式の問題が出題された。昨年度と同様、知識を直接的に問う問題の数は非常に少ない。「写真を用いた実験考察問題」など、真新しい問題も出題されている。他に、計算問題も昨年に引き続いて出題された。なお、昨年度の特筆点として、「合理的な推論」を選ぶ問題や分野を跨ぐ問題が出題されたことがあげられるが、今年は出題されなかった。

  例年同様、特定の分野に偏ることなく、幅広い内容が出題されている。出題内容は、第1問が『生物と遺伝子』から生物の特徴・代謝・遺伝情報とDNA、第2問が『生物の体内環境の維持』から体液と物質の輸送・免疫、第3問が『生物の多様性と生態系』からバイオーム・植生と遷移・生態系の成り立ち・生態系内の物質循環・人間活動による生態系への影響である。今年度が2回目の共通テストであるが、昨年度に引き続いて思考力を問う問題が多く出題されており、出題形式がある程度固まってきたと言える。模試などを活用し、共通テスト型の出題形式に慣れていたかどうかで、得点に差がついたであろう。昨年よりも実験考察問題の分量が多く、処理に時間がかかり、昨年度よりやや難化すると予想される。

 

【設問別分析】

【第1問】生物と遺伝子(生物の特徴・代謝・遺伝情報とDNA)

 設問数は6問、マーク数は6個でいずれも昨年と変化なし。Aでは、生物の特徴・代謝に関する知識を問う問題のほか、それらの知識をもとにした考察問題が出題された。問1は酵素に関する知識問題であり、きちんとした基礎知識がないと、解答に時間を要する。問2は生物の特徴に関する知識問題であり、平易。問3は生物の特徴・代謝に関する基礎知識をもとにした標準レベルの考察問題であるが、慌てて誤った解答をした受験生もいるだろう。Bでは、DNAの抽出実験をもとに、総合的な考察力を問う問題が出題された。特に問4の「写真を用いた実験考察問題」は、真新しい問題である。会話文をもとに、会話の流れに即した内容を選択する必要があり、解答に時間を要する。問5はDNA濃度と黄色光の強さが比例関係であることを、問題文および図から即座に読み取る必要がある。また、「4mL」のDNA溶液に含まれているDNA量が求められていることを見落とした受験生が多いと思われる。問6は文章を丁寧に読めば十分に解答できる。

 【第2問】生物の体内環境の維持(体液と物質の輸送・免疫)

 設問数は5問と昨年と変わらないが、マーク数は6個で昨年より1個増加した。Aでは、体液と物質輸送に関する基礎知識をもとにした考察問題の他、酸素解離曲線に関する計算問題が出題された。問1は体液と物質の輸送に関する基礎知識をもとにした考察問題であり、解答に時間がかかる。問2は酸素解離曲線を利用した考察問題と計算問題であるが、問題自体は典型問題であり、同様の問題を数多く解いてきた受験生は、正答できたであろう。Bでは、免疫に関する基礎知識をもとにした実験考察問題が出題された。問3は免疫に関わるそれぞれの白血球の働きをきちんと覚えていれば解答できる。問4は拒絶反応に関する考察問題であるが、平易。問5は予防接種と血清療法の原理をきちんと理解している必要がある。標準レベルの問題であるが、慌てて誤った解答をした受験生もいるだろう。

 【第3問】生物の多様性と生態系(バイオーム・植生と遷移・生態系の成り立ち・生態系内の物質循環・人間活動による生態系への影響)

 設問数は5問、マーク数は5個でいずれも昨年と変化なし。Aでは、バイオーム・植生に関する基礎知識をもとにした考察問題のほか、生態系の成り立ちに関する知識問題が出題された。問1はバイオームに関する知識問題であり、平易。問2は光環境と光合成に関する基礎知識をもとにした考察問題であり、解答に時間を要する。問3は生態系の成り立ちに関する基礎知識をもとにした考察問題であるが、落ち着いて文章を読み、3種の生物の関係をきちんと読み取ることができれば問題なく解答できる。Bでは、生態系内の物質循環・人間活動による生態系への影響に関する基礎知識をもとにした考察問題が出題された。問4は生態系内の物質(窒素)循環に関する基礎知識をもとにした考察問題であるが、知識を正確に覚えていれば難なく解答できる。問5は人間活動による生態系への影響に関する基礎知識をもとにした考察問題であるが、きちんとした知識がないと解答に時間を要する。

 

【新高3生へ】

【大学入学共通テストについて】

 大学入学共通テストでは、教科書内容の知識を活用しながら図や表を解析する力、いわゆる“思考力”が求められています。また、センター試験と比べて分量が多いのが特徴です。

・問題構成

 大問3題で構成され、各大問はA・Bの2つに分かれています。全問マーク式で、総マーク数は16個〜18個程度になると思われます。

・問題内容

すべて教科書の内容からの出題となります。「生物と遺伝子」・「生物の体内環境」・「生物の多様性と生態系」の3分野で構成されており、それぞれの分野から各大問が出題されます。このため、全ての分野を満遍なく学習する必要があります。

・学習の指針

 大学入学共通テストは、単に生物用語を問う知識問題ではなく、“思考力”が必要な考察問題が出題されます。だからと言って、基礎知識をおざなりにしてはいけません。英語の長文をスラスラ読むためには、英単語を覚えておくことが必要ですよね。同じように、考察問題をスラスラ解くためには、教科書に出てくる基礎知識をきちんと覚えておくことが必要です。このとき、教科書の記述を“丸暗記”してはいけません。例えば、「ミトコンドリアはDNAをもつ」という文章を丸暗記しても、その先の発展性はありませんよね。一方で,「なぜミトコンドリアはDNAをもつのか」と一歩踏み込んで考えると、「ミトコンドリアは元々独立した生物が細胞の内部に入り込んで生じたものである」という内容まで合わせて覚えることができます。このように、教科書に記述されている内容に対し、常に“なぜ”を意識した学習をすることで、知識の詰め込みを回避し、暗記の負担を軽くすることができます。その上で、共通テスト型の問題を利用して“思考力”を養いましょう。センター試験と比べると、対策には十分な時間が必要となります。できる限り早い段階から学習を始めてください。

【積極的に模試を受験しよう】

みなさんは共通テスト3期生となります。したがって、先輩たちと比べて、より具体的な対策を講じることが可能です。しかし、依然として手に入る共通テスト型の問題はあまり多くないでしょうから、実践的な演習のために、共通テスト本番レベル模試を受験することを強くお勧めします。その際、生物基礎全分野の学習が終わってから受験しようとするのではなく、日々の学習と並行して受験するようにしてください。自分の成績状況を模試の結果から客観的に把握することはとても大切ですし、模試を通して各分野の習熟度を測ることができます。また、共通テスト独特の出題形式・問題内容・時間配分に慣れることも重要です。模試を受験し、実践的な演習を繰り返しましょう。

 

【新高2生へ】

【大学入学共通テストについて】

 大学入学共通テストの問題構成・問題内容・学習の指針については、『新高3生へのアドバイス』を読んでください。共通テスト4期生となるみなさんは、先輩たちと比べて、より具体的な対策を講じることが可能です。共通テストの特徴をよく知り、十分に対策した上で、本番に臨みましょう。

【生き物に興味を持とう!】

ある種のカマキリは、交尾の際,雌が交尾相手の雄を食べてしまうのだそうです。とても不思議ですね。この不思議を単に“不思議”のままで終わらせず、「雌が雄を食べたときと食べなかったときとで、産卵数はどの程度違うのか」、「雄が雌に食べられることのメリットは何なのか」、「雌がもつ遺伝子のうち、この行動を支配している遺伝子はどれなのか」などを科学的に探求するのが生物という学問です。このとき、科学的な探求の過程で得られたデータを考察する能力が、大学入学共通テストで求められている知識を活用しながら図や表を解析する力、いわゆる“思考力”なのです。日頃から生物に興味を持ち、身近にある“不思議”を探求して考察することは、大学入学共通テストの解答力に直結します。常にアンテナを張り、生き物の不思議に興味を抱いてください。

【高2の段階ですべきこと】

まずは教科書に出てくる生物用語を正確に暗記しましょう。その際、「用語を覚えているかどうか」ではなく、「用語を説明できるかどうか」を習熟度の指標としてください。また、大学入学共通テストでは、「ある仮説に対して、仮説を実証するためには何が検証されるべきか」を問うような実験計画に関する問題が出題されます。この問題を解答する能力は、一朝一夕で得られるものではなく、日々の地道な学習を積み重ねることで初めて得られます。高校2年生のうちから、教科書に出てくる生物用語を正確に暗記するとともに、実験から得られた図や表を解析する力を養い、来たる受験学年へ向けて十分な準備をしましょう。

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2022年 1月 16日 ★☆★【化学基礎】大学入学共通テスト 解答速報

【全体概観】

大問数は2題、設問数は13、マーク数は15。昨年度と同様、第1問は「化学基礎」の全範囲から小問集合の形式で幅広く出題されており、第2問はリード文を読み、グラフや表から必要な情報を読み取って解答を導く必要がある思考型の問題であった。

 大問数は2題で、昨年と変化はなかった。設問数は13で、昨年よりも3つ増加した一方、マーク数は15で、昨年よりも2つ減少した。解答に計算が必要な問題は6題であり、昨年と同様であった。第1問は昨年の第1問、および従来のセンター試験と同様の難易度の小問集合形式であった。第2問は「蒸留」をテーマにした思考型の問題が出題された。リード文をよく読み、グラフや表を基に解答を導く必要があり、蒸留の仕組みをきちんと理解していないと難しい問題であった。

 

【設問別分析】

第1問

 問1 オキソニウムイオンに関する正誤問題であった。イオンがもつ電子の総数、電子式、配位結合、イオンの形といった基本的な知識を問う設問であった。

 

 問2 貴(希)ガスに関する正誤問題であった。貴(希)ガスに関する基本的な知識を基に解答できる。

 

 問3 臭素の同位体に関する正誤問題であった。選択肢によって記述内容の難易度に差があるが、正解は無理なく選べた受験者が多かったのではないだろうか。

 

 問4 洗剤に関する問題であった。「化学基礎」では洗剤を詳しく学習しないため、戸惑った受験者も多かったと思われる。

 

 問5 ブレンステッド・ローリーの酸と塩基の定義に関する問題であった。水素イオンの移動が捉えられれば解答できる。

 

 問6 酸の電離度および中和反応の量的関係に関する問題であった。電離している酸の物質量は、電離度が与えられているため難しくない。中和に必要なNaOH水溶液の体積は、質量パーセント濃度をもとに各水溶液中の酸の物質量を求めて判断する必要がある。

 

 問7 中和滴定に関する計算問題であった。硫酸は2価の酸であることに注意して計算する必要がある。

 

 問8 下線で示された物質が酸化を防止する目的で用いられているものを選ぶ問題であった。普段から、身のまわりで用いられている物質が「どのような目的で使用されているのか」を意識できていないと、難しく感じた受験者も多かったと思われる。

 

 問9 鉄の製造に関する計算問題であった。与えられた化学反応式をもとに、1000kgの鉄鉱石から得られる鉄の物質量を求めることができたかがポイントである。

 

 問10 化学電池に関する問題であった。化学電池は盲点になっていた受験者も多かったのではないだろうか。式(2)をもとに、各電極で起こっている反応を、電子を含むイオン反応式で表すことができたかがポイントであった。

 

第2問

 問1 エタノールに関する正誤問題であった。「化学基礎」の受験者にとって正解となる誤文を判断するのはやや難易度が高いが、残りの3つが正文であることは無理なく判断できたのではないだろうか。

 

 問2 エタノール、水、エタノール水溶液に関する問題であった。図1のグラフにおいて、右上がりの直線の傾きの大小関係が何を表すのかを考える必要があり、思考力を要する問題であった。

 

 問3 蒸留に関する問題であった。蒸留の仕組みが正しく理解できていないと、文章の内容が読み取れず難しく感じた受験者も多かったのではないだろうか。

 

aは、質量パーセント濃度の定義を正しく理解できていれば無理なく解答できる。

 

bは、蒸留液中のエタノールの質量パーセント濃度が50%であることから、残留液中のエタノールの質量パーセント濃度を求める必要がある。

 

cは、原液Aの蒸留液は、エタノールの質量パーセント濃度が50%であり、これをもう一度蒸留するということは原液Eを蒸留するのと同じであることに気づけたかがポイントであった。

 

【新高3生へ】

◆はじめに

 いよいよ皆さんにとって大切な一年が幕を開けました。受験勉強に不安を感じている人も多いと思いますが、共通テスト化学基礎では、教科書の内容をきちんと理解することができていれば十分に対応できる問題が出題されており、何か特別な対策をする必要はありません。教科書の内容を理解することを中心に、計画的に学習を進めていきましょう。

 

◆共通テスト化学基礎で求められる力

 共通テスト化学基礎では、単に知識を問うだけの問題だけでなく、「グラフや表などから必要な情報を読み取って解答を導く設問」や「化学実験に関連させた設問」の出題もみられます。この傾向は今後も続くと思われるので、普段の学習からグラフ・表の読み取りや、化学実験をテーマとした設問に慣れておくようにしましょう。また、やや長めのリード文が与えられ、その文章の内容を基に解答を導く設問も出題されるため、普段から化学基礎の内容に関係のある文章を「読むこと」も意識して学習を進めましょう。

 

◆1学期のうちに化学基礎を一通り復習しよう!

2年生までに「化学基礎」の学習は一通り終えている人も多いと思います。ただし、教科書のはじめの方の内容は忘れてしまっている部分もあるのではないでしょうか。過去問や模試などの実践的な問題演習を積むことも大切ですが、その一方で、教科書の内容を一通り復習し直すことも重要です。まずは教科書の内容を復習し、基礎的な問題集などを使って演習も行いながら学習を進めて下さい。そして、高3の1学期のうちに教科書の復習を終え、夏からは実践的な問題をどんどん解いていきましょう。

 

◆模試を活用しよう!

 東進の「共通テスト本番レベル模試」は、共通テストの問題をもとに出題内容や問題のレベルを分析して作られており、「全国統一高校生テスト」を含めて年間で計6回実施されます。これらの模試を活用することで、問題の傾向を把握し、現状で自分に足りていない部分を知ることができます。上手く活用し、来年の本番に向けて十分な学力を身に付けていきましょう。

 

【新高2生へ】

◆はじめに

「化学基礎」の教科書の内容はそれほど多いわけではなく、2年生までに一通り学習を終える高校もあると思います。そのため、低学年のうちから受験を意識して計画的に学習を進めていけば、3年生になる前にある程度の学力を身に付けることが可能です。3年生になってからでは、他の教科の学習に追われ、十分に時間がとれないことも考えられるので、2年生のうちに一通りの学習を終えてしまいましょう。

 

◆共通テスト化学基礎で求められる力

 共通テスト化学基礎では、単に知識を問う問題だけでなく、「グラフや表などから必要な情報を読み取って解答を導く設問」や「化学実験に関連させた設問」も出題されます。また、教科書の章末問題や一般的な問題集にはないような、やや文章が長い設問もみられるので、普段から化学基礎の内容に関係のある文章を「読むこと」も意識して勉強するようにしましょう。

 

◆化学物質と物質量に慣れよう!

 化学基礎の学習を進めていく上で、頻繁に出てくる物質の名称や化学式はある程度覚えておく必要があります。さらに、物質を構成する原子や分子の構造などを常に頭の中でイメージすることも大切です。また、化学基礎の内容は一度の学習だけではなかなか習得することはできないため、日頃から基礎的な問題を解くなどして、少しずつ慣れていくことが大切です。特に、化学基礎では物質量(モル)を用いた計算問題が出題されます。決して複雑な問題ではありませんので、まずは物質量(モル)の意味を正しく理解し、易しい問題の練習からはじめて下さい。

 

◆常に最新の情報に耳を傾けよう!

 東進では、共通テストの問題を徹底的に分析し、皆さんにとって有益な情報を随時発信していきます。年間で計6回行われる「共通テスト本番レベル模試」・「全国統一高校生テスト」を積極的に受験し、万全の態勢で2年後の本番を迎えられるようにしましょう!

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