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校舎からのお知らせ

2022年 1月 15日 ★☆★【世界史B】大学入学共通テスト 解答速報

【解答速報】

【全体概観】

昨年度と同様、資料を多用した「思考力を問う問題」が多く、出題形式がある程度固まってきたと言える。

 

 大問は5問、設問数は34問と初めての実施であった2021年度の共通テストから変化は無かった。出題形式に関しても、資料(地図、絵画、写真、史料、グラフ・表)の数が13と昨年の17よりもやや減少したが、センター試験と比較すると大幅に増加している。また、資料を読解しつつ世界史的な知識を連動させないと解答にたどり着けない「思考力」を問う問題も昨年と同様に多く出題されており、全ての問題を解き終わるまでに要する時間は、センター試験と比べると大幅に増加した。今年度で2回目となった共通テストであるが、出題形式はある程度固まってきたと言えるだろう。

 

 出題形式の変化としては、正文選択の問題が2021年の10問から19問へと大幅に増加した一方、誤文選択の問題は1問も出題されなかった。また、センター試験から継続して出題されていたグラフ問題が出題されなかった一方、昨年度には見られなかった、表中の数値を用いて考察させる問題が1問出題された。

 

 全体として、時代、地域、分野ともにバランスのとれた出題であったがリード文を読まずに解ける問題が少なく、資料を読解しなければ解けない問題が多かったため、曖昧な知識だと試験時間内に余裕をもって解き終わることは難しかったであろう。しかし、解答を導くために細かい知識が必要なわけではなく、センター試験と同様、あくまでも基本的な知識のみで解答できる。模試などを活用して共通テスト型の出題形式に慣れていたかどうかが、高得点へのカギとなるだろう。平均点は昨年並みと予想される。

 

【設問別分析】

【第1問】世界史上の学者や知識人

Aはシーボルトについての文章、Bはハサン=ブン=イーサーの伝記記事の資料を、Cは王国維が著した論文を用いたリード文であった。Aでは中国についての設問を中心に、文化史や地図問題が出題された。Bではイランについての設問を中心に、古代から近代まで幅広く出題された。Cでは中国周辺史を中心に、解答を導くために資料の読解が不可欠である問題が出題された。全体的に、文化史や地図など幅広い知識が定着しているかが求められた。

 

【第2問】ある出来事の当事者の発言や観察者による記録

Aはウィンストン=チャーチルの『偉大な同時代人たち』を、Bはアメリカ合衆国大統領の演説を用いたリード文であった。Aでは資料の読み取りと地図の知識を連動させる設問が出題された。Bでは現代史についての設問を中心に幅広い知識が問われた。全体的に、戦後史や地図の知識など受験生が手薄になりがちな知識が求められた。

 

【第3問】世界史上の人々の交流や社会の変化

Aは明治期の政治小説に描かれた国際情勢についての会話文を、Bは世界の各地域の人口推移についての会話文を、Cはオセアニアの先住民についての会話文を用いてのリード文であった。Aは19世紀の世界についての幅広い知識が問われた。Bでは昨年見られなかった表中の数値を用いて考察させる問題が出題された。Cでは読解力を問われる問題が出題された。全体的に、資料を読解しなければ解けない問題が多く、解答するのに時間を要したであろう。

 

【第4問】歴史評価の多様性

Aはイギリス人作家ジョージ=オーウェルの書物を、Bは絵画を基にした会話文を用いてのリード文であった。Aでは日本の近現代史を中心に、資料の読解に加えて考察力を問う問題が出題された。Bは地域・時代共に幅広い出題であった。全体的に、20世紀を中心とした世界史の基礎的な知識に基づく考察力が求められた。

 

【第5問】世界史上の墓や廟

Aはサン=ドニ大修道院付属聖堂内の墓棺群の配置推定復元図を、Bは写真を基にした会話文を用いてのリード文であった。Aでは中世ヨーロッパについての設問を中心に資料の読解力を試す問題が出題された。Bでは人の移動をテーマに地図問題も含めた幅広い知識が問われた。全体的に、歴史的事項がどの時代に起こったのかという、君主や王朝ごとの事績についての正確な知識が求められたと言える。

 

【新高3生・新高2生へ】

◆大学入学共通テストの基本は教科書

大学入学共通テストでは、資料を読解しつつ世界史的な知識を連動させないと解答にたどり着けない「思考力」を問う問題が多く出題されます。リード文・素材文・資料には一見すると難解な内容が含まれていることもありますが、各設問・選択肢は教科書の内容から出題されています。つまり、授業をしっかりと受けて、基礎を固めることができれば容易に問題を解くことができるのです。

 

◆歴史の基本の流れを押さえ、基礎を固めよう

大学入学共通テストは幅広い地域・分野から出題されます。それぞれの地域・時代の基本事項を押さえることが学習の出発点となります。教科書をしっかりと読み、太字の部分を中心に歴史の大きな流れをつかみましょう。一度に全てを覚えようとするのは無理なので、何度も読み込んで知識を深めていきましょう。同時に資料集を利用して、地理的な理解を含め、視覚的に捉えることも効果的です。自分の頭の中に当時の様子がイメージできるようにしましょう。

単に語句を暗記するのではなく、歴史のタテ(時間的な前後関係)・ヨコ(同時代の異なる地域の出来事)の関係に注目して学習を進めることが大切です。大学入学共通テストでは同時代(世紀)の異なる地域の出来事について問う問題が複数ありますので、年表を読み世界全体の動きについて把握し、さらに自分でノートにまとめ直してみましょう。また、周辺地域史や文化史のような教科書では簡潔に述べられている部分についての出題の可能性もあります。苦手意識をつくらず、広い分野に関心を向けましょう。基本事項を1つ1つ確認し、そこから派生した学習を進めることで広い知識を身に着けることができれば、高得点が期待できます。

普段から新聞・テレビ・インターネットなど各メディアのニュースを見て、世界の出来事について関心を持つようにしましょう。民族紛争・地域紛争など世界史上の事件が原因であるものもあります。「世界史B」は試験直前まで得点の伸びが期待できる科目です。継続して学習し、最後まで粘り強く取り組みましょう。

 

◆写真、年表、グラフ、史料などを意識して見よう

大学入学共通テストは、センター試験以上に写真、年表、グラフ、史料などが使用され、それらをもとにした出題があります。日ごろの学習の際に、資料集などを使用して、この出来事はどのような時系列で起きたのかを年表で確認する、掲載されているグラフを歴史的な視点で読み解く練習をするなど、資料に親しむ習慣をつけていきましょう。

 

◆問題演習の積み重ねが大切

大学入学共通テストでは、限られた時間内に正確に解答する力が求められます。出題形式は正誤判定問題のほか、年代整序問題、空欄に補充する適語・適文の組合せ問題など様々な種類があり、選択肢は4つないし6つです。教科書には記載のない事項を使った選択肢が出題される場合もありますが、他の選択肢についての正確な理解があれば、消去法で正解にたどり着くことも可能です。問題に慣れておくためには、あらゆる過去問に触れておきましょう。2021年度の第1日程と第2日程問題、2017年・2018年の試行調査、2020年度以前のセンター試験、さらには東進の「共通テスト本番レベル模試」を継続して受験することが重要です。過去問や模擬試験を通して時間配分や問題を解く感覚をつかみ、本番に備えましょう。はじめのうちは思ったような得点が取れないと思いますが、結果だけにこだわらず、不正解の部分をしっかりと復習して苦手分野を1つずつ解消していきましょう。

 

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