★☆★【地理】大学入学共通テスト 解答速報★☆★ | 東進ハイスクール 柏校 大学受験の予備校・塾|千葉県

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2021年 1月 16日 ★☆★【地理】大学入学共通テスト 解答速報★☆★

◆設問別分析

【第1問】世界の自然環境と自然災害

センター試験同様に第1問は自然環境に関する出題であり、Aには気候環境と自然災害について、Bには山岳に関する設問が置かれた。会話文を中心に、高い読解力と考察力を要する問題が目立った。

問1 仮想大陸における2地点の判別。隔海度以外の条件を揃える。
問2 雨温図に関する会話文の空欄補充。気候の理解に加え読解力も必要。
問3 自然災害に関する会話文の空欄補充。空欄ツは慎重に考えたい。
問4 山岳に関する会話文の空欄補充。個数を選択させるユニークな出題。
問5 山岳の景観写真に関する正誤判定。正誤の組み合わせを選択させる形式。
問6 山岳氷河の縮小に関する資料の判別。素直に考えたい。

【第2問】産業

第2問はセンター試験同様に「産業」分野からの出題であったが、農業・水産業・工業立地・製造業の国際化・商業と、多様な項目の設問が並んだ。センター試験に比べると、理論に関する設問や、複雑な構成の設問が目立った。

問1 小麦の生産統計に関する説明文の判別。統計の読み取りがポイント。
問2 水産業に関する統計地図と凡例の判別。やや易しめの設問である。
問3 輸送費と工業立地に関する模式図の判別。究極的には足し算の問題。
問4 酪農工場立地に関する文と統計の判別。バターは乳を濃縮し、体積減る。
問5 日系現地法人の売上高に関する統計の判別。米国の推移は欧州に近似。
問6 商業形態別店舗数の統計の判別。百貨店はすぐ決まるが…。

【第3問】都市と人口

センター試験時代の第3問では、集落(都市・村落)と生活文化を組み合わせた大問になっていたが、本年は都市と人口がテーマとなった。落ち着いて考えられたかが鍵。

問1 大都市の分布に関する統計地図の判別。イだけを選ぼうとすると誤りやすい。
問2 3か国年齢階級別人口統計の判別。人口第1位都市は15~64歳の割合多。
問3 インド系住民(印僑)に関する説明文の正誤判定。一定の知識が必要。
問4 東京都の人口分布に関する統計の判別。Cはニュータウンのある多摩市。
問5 日本国内の空き家等に関する統計の判別。常識を働かせて正解したい。
問6 台北の交通網に関する資料を説明する文章の正誤判定。難しくはない。

【第4問】アメリカ合衆国

地誌を扱う大問で北アメリカが出題された例は、センター試験では2012年に遡る。A(自然環境と産業)とB(社会と経済)に分けた出題。問1の⑴と⑵のように、2つの設問が連動した出題(⑴の正否が⑵に関わる)は新傾向。

問1⑴ 米国の人口重心の移動方向の判定。基本テーマ。矢印の向きに注意。
問1⑵ ⑴に示された移動の要因の文章選択。⑴が分かっていれば容易。
問2 3州の水資源に関する統計の判別。各地域の産業の特徴の理解が前提。
問3 2都市のハイサーグラフと農産物統計の判別。州名の知識は不要。
問4 2州および2都市の人種民族統計の判別。複雑だが慎重に考えたい。
問5 社会経済に関する統計地図の判別。内容は平易だが、迷うと誤りやすい。
問6 大統領選の政党支持に関する文章の空欄補充。政経の要素が含まれる。

【第5問】地域調査(京都府宮津市周辺)

センター試験と同様に地理A(第5問)との共通問題である。全体として、常識で対応できる取り組みやすい問題が並んでおり、取りこぼしは避けたい。

問1 人口に関する統計地図の説明文の正誤判定。丁寧に読み取るだけ。
問2 地形図と古地図の判読に関する説明文の正誤判定。これも知識不要。
問3 天橋立の景観写真の判別。4つとも決めることで確実に選びたい。
問4 丹後ちりめんに関する資料の適語補充。8択で面倒だが易。慌てずに。
問5 聞き取り調査に関する考察文の正誤判定。半ば常識的に判断できる。
問6 外国人観光客の統計に関する説明文の空欄補充。シは文脈から考える。

◆新高3生アドバイス

・共通テスト地理Bの特徴
  本年から始まった共通テスト地理Bですが、今回の出題や過去2回にわたって実施された地理Bの試行調査をみる限り、過去のセンター試験と大きな違いはないものの、設問数が抑えられた代わりに、やや長い問題文を伴う設問や、複雑な組み合わせ式の設問が増えています。また、知識そのものではなく、考える力を、センター試験以上に重視する傾向が感じられます。
作問の方針として、事前に以下のことが打ち出されており、これに沿った出題となっています。
① 地理に関わることがらを題材にして、
② ことがらの持つ意味や役割、ことがらどうしの対比・関連づけ、ことがらに潜む問題点などを考えながら見抜く力や、
③ 知識の活用や資料の分析によって、「地理的な見方や考え方」を順序よく働かせる力を試す
実際の出題内容としては、おもに系統地理(自然環境・産業・社会などのテーマ別学習)の各分野がまんべんなく扱われています。また、世界地誌(大陸・国ごとの地域別学習)の大問は2から1に減ったものの、世界の国や地域に関する設問が他の大問中にバランス良く配置されています。いずれも知識(用語や地名)そのものを問うことは少なく、地図や写真、統計など各種資料の読み取りと関連付けた出題が多くなっています。
共通テストでは、「情報処理、思考、判断」の能力を試す傾向がはっきりしており、加えて「表現力」も重視されています。記述式設問はありませんが、その代わりにさまざまな「場面設定」※が工夫されており、
「実際にその場面にいたら、どう読み取り、どう考察し、どう表現するか」
を考えさせようとしています。
 したがって、地理的思考力や資料の読み取り技能を重視した問題の割合が多く、その結果、複数の判定を組合わせた形式の設問が中心となっているのです。用語や地名を詰め込むだけの学習では対応できません。
※ 場面設定として、以下の例が想定されています。
①  地理的な課題を探究し、その解決や将来を展望する場面
②  資料から事象を読み取り、地域の変容や構造を考察し、地域的特色などを説明する場面
③  新たな課題を設定し、情報の収集、整理・分析を行う場面
・思考力が大事
 共通テストは丸暗記に終始するような詰め込み学習では対応できないのです。「地理は暗記科目」と考えられがちですが、共通テストの地理Bでは思考力がものを言うのです。
地理的な事象について
「なぜそうなるか」を十分に理解した上で、
「使える(=応用できる)基本的な知識」をこつこつ積み上げていきましょう。
知識がネットワーク化すれば、1つの理解が2つにも3つにも応用できるようになります。
もちろん、知識重視タイプの問題もゼロではありません。自然環境、産業、集落といった系統地理だけでなく、世界地誌の準備も早めにスタートすることで、情報量の面でのアドバンテージが得られます。このような場面では、一問一答形式の問題集なども役に立つでしょう。
・資料問題に強くなろう
 共通テストにおける地理Bの顕著な特徴は、
地図や図表、写真などの資料を使った出題の割合が高いことです。これらを読み取り、利用する技能が求められているのです。
自分が知らない地名が出てきた際には、必ず地図帳を開き、その位置を確認する習慣を身につけるようにしましょう。教科書や資料集を用いて、主題図(テーマのある地図)や写真などに見慣れておくことも重要です。
また、統計についても、順位、数値の暗記ではなく、統計の背後にある地理的要因を読み取る意識で、最新の統計をこまめにチェックするようにしましょう。また、地歴連携の重視から、歴史的背景や経緯を問う問題も出題されています。
・独特な出題形式に慣れておこう
 独特な出題形式への慣れも欠かせません。組合せ式問題などがその典型です。問題の質や量と試験時間(60分)を考えると、決して時間的な余裕はありません。5年分程度の過去問演習(センター試験も含む)はもちろんですが、東進の共通テスト本番レベル模試を定期的に受験して、
(1)頻出項目をマスターし、最新の傾向をつかむ
(2)出題形式に慣れ、時間配分をトレーニングする
(3)解説を利用して、「どうしてそうなるのか」の考え方を鍛える
といった点の強化に利用してください。

◆新高2生アドバイス

・「地理B」という科目の特徴
先に新高3生へのアドバイスを読んでみてください。なかなか大変なアドバイスが並んでいますね。 敵を知り己を知れば百戦危うからず」です。共通テストについては、今回の問題と過去2回の試行調査しか実際の問題はありませんが、出題の違いは少ないので、センター試験も参考になります。過去問等で傾向をつかみ、模試で実力を測って弱点を補強する、受験生としてはそんな真っ当な対策を立てたいですね。
しかし、過去問の演習にせよ、模試の受験にせよ、ひと通りの学習を済ませて、ある程度の実力をつけてからでなければ意味をなしません。「実力をつけてから」にこだわりすぎても時機を失しますが、準備ゼロでは「敵を知る」ことも「己を知る」ことも叶いません。高3になってから正しい対策を迷うことなく進めるためには、それなりの布石というものが必要です。
・今のうちにやっておきたいこと
(1)一通りのことが書かれた本を読んで、地理という科目の「雰囲気」をつかんでおきます。いきなり教科書では難しいでしょうから、『山岡の地理B教室』(東進ブックス)のような入門書を利用してください。中学校で使った「地理的分野」の教科書も良いでしょう。中1当時の皆さんはまだ小学生の延長のようなものでした。だから、いま読むと「ああそういうことか」と納得できることが多いはずです。納得したことは頭に残りやすいのです。
 特に気候環境、人口、都市など、他の項目との関連が深い分野、理屈が重視される分野はていねいに見ておいてください。
(2)地図帳に慣れておきます。地理における地図帳は、英語における辞書のような存在です。各地方の並び順、地図上のさまざまな約束、索引の使い方、などを体で覚えておきましょう。知らない地名が出てくるたびに地図帳を開く習慣をつけてください。どんどん書き込んだり、付箋をつけたりするのもGOODです。
(3)できれば、さまざまなメディアも利用しましょう。TVの特集、クイズ番組、ニュースなどや、新聞の国際面の記事、インターネットで得られる情報などです。すべてが直接の試験対策になるわけではありませんが、世界各地に関する見識が広がることで、地誌学習が楽に進められるはずです。
そして、最も大切なのは「地理は暗記科目ではなく、考える科目である」としっかり理解しておくことです。はじめはピンとこないでしょうが、上のような対策に続けて実際に問題演習を始めると、「考える科目」であることを実感できるはずです。皆さんに期待しています。

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