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校舎からのお知らせ

2022年 1月 15日 ★☆★【日本史B】大学入学共通テスト 解答速報

【解答速報】

【全体概観】

形式面で大きな変化はなかったが,読解を求める傾向がさらに強まった

読解を求める傾向が強まり、さらにその上で日本史の基本的な知識を把握していなければ判断しづらい設問も目立った。昨年の共通テスト日本史Bでは、原始(弥生時代の時期)に該当する問題が出題されたが、今年度は原始からの出題はみられなかった。昨年度の特筆点の一つに、地図の並び替えの問題が出題されたことがあげられるが、今年は出題されなかった。

昨年度は見られなかった年表を用いた形式の問題が出題された。会話文の形式をとる大問が、第1問だけでなく第3問・第5問でもみられ、第2問・第4問も,生徒のメモや発表スライドなどが素材として出題されていた点で、高校での学びを意識した大問が多く見られた。

 

(時代) 

昨年の共通テスト日本史Bでは、原始(弥生時代の時期)に該当する問題が出題されたが、今年度は原始からの出題はみられなかった。戦後については、1980年代までが対象とされていた(昨年度は1970年代までが対象とされていた)。

 

(分野)

政治・社会経済・外交・文化とバランスよく出題されていたが、昨年と同様に、社会経済からの出題が目立った。

 

(出題形式)

年代整序問題は、昨年度の共通テスト日本史Bでは4題出題されたのに対し、本年度は各大問に1つずつ計6題出題され、そのうちの1つは、史料を並べ替える問題だった。2文正誤の問題では、複数の史料を読み取って正誤を判断する形式の問題が2題出題された。

 

(史資料)

第1問では、嵯峨天皇を中心とする略系図、1925年~1950年生まれ年別男性名ベスト3が、第2問では正倉院に残る計帳、憲法十七条・養老令・延喜式が、第3問では、絵画資料『石山寺縁起絵巻』、史料『朝鮮王朝実録』が、第4問では、史料『鴨の騒立』『蛛の糸巻』と「野非人之儀ニ付風聞書」旧幕府引継書が、第5問では、日本とハワイ王国との修好条約の条文の一部(『大日本外交文書』)、藤田敏郎の回顧録(『海外在勤四半世紀の回顧』)と山口県の分析(山口県「県政事務功程」)、第6問では1972年の改暦に関する詔書と同年に開通した新橋―横浜間の時刻表の一部(国立公文書館所蔵「汽車運転時限幷賃金表上達」、「太陽暦頒行ノ詔)、1885年から1930年までの鉄道(国鉄・民営鉄道)の旅客輸送と営業距離の推移表(近代日本輸送史研究会編『近代日本輸送史』)、買い出し列車と松川事件の写真、高度経済成長期以降の鉄道・自動車に関する統計と新幹線・高速道路の開通年表(矢野恒太記念会編『数字でみる日本の100年 改訂第6版』より)、が設問の素材として用いられた。

 

【設問別分析】

第1問:姓と名字

第1問では、人名から見た日本の歴史をテーマとした問題が出題された。小問数6問のうち、正誤を組み合わせる問題が3問、空欄補充問題、2つの文から正誤を組み合わせる問題、年代整序問題が、それぞれ1題ずつ出題された。第1問は昨年度同様、会話文形式での出題だった。図・表や会話文の読み取りが求められる問題が出題された。

 

問1 空欄に入る文の組合せを選択する問題。アは、会話文やメモから判断できる。イは、平民に苗字を名乗らせた理由が「近代国家の国民として把握する」ためであったかどうかを判断できなくても、明治初期には「華族・士族・平民の身分を撤廃」したのではなく、これらの族籍が新たに設けられたことを認識していれば、消去法で解答は導きだせる。

 

問2 人物が抽象化されているため、やや判断が難しかったかもしれない。Xは源義仲、Yは足利持氏について述べた文である。

 

問3  IIIの「ウィリアム=アダムズ」が徳川家康の顧問、Iの「近松門左衛門」が元禄文化期の文化人、IIの「江川太郎左衛門英竜」は幕末期の人物、というように、大まかな時期をとらえていれば、正答は導き出せただろう。

 

問4 嵯峨天皇を中心とする略系図を用いた問題。a・bの判別は「嵯峨天皇」の時期を中心とする、弘仁・貞観文化の基本的な知識があれば対応できたと思われる。

 

問5 表を用いた2つの文の正誤を判断する問題。X「アメリカ・イギリスに宣戦布告」したのは1941年。Y「天皇の代替わり」とは、1926年。基本的な年代を把握しておくことが前提とされる問題だった。

 

問6 a・bの判断はやや悩んだかもしれないが、ヒントは会話文・メモ・図の中にあった。c・dの判別は、基礎的な知識があれば、判断は容易だったと思われる。

 

 

第2問 古代の法整備と遣隋使、遣唐使

小問数5問のうち、正誤を組み合わせる問題が2問、4つの文から正文を1つ選ぶ問題、4つの文から誤文を1つ選ぶ問題、年代整序の問題がそれぞれ1問ずつ出題された。昨年度は見られなかった年表を用いた形式の問題だった。年代整序の問題では、史料を並べ替える問題が出題された。

 

問1 「遣隋使」が倭の五王以来の中国への遣使であったこと、「曇徴」が高句麗僧だったことを認識していれば、判断できる。

 

問2  8世紀は天平文化期(奈良時代)、9世紀は弘仁・貞観文化期(平安時代初期、年表に「弘仁格式」「貞観格式」あり)であるため、文化史に関する基本的な情報を把握していれば、正答を導けただろう。

 

問3 史料にある「去年の計帳」の人数、「今年の計帳」の人数が表記されていることから、bの「計帳から年ごとの戸の人数の変動が分かる」は適当であると判断できる。dの「黒子の位置」は史料に表記されていることからも、「本人を特定するため」のものであったと考えられる。

 

問4 短文史料を用いた年代整序問題。Iが養老令、IIが憲法十七条、IIIが延喜式であるが、IとIIIの判断にやや戸惑ったと思われる。

 

問5 選択肢2は、年表の「養老律令」以降、律令が編纂されていないことが読みとれるため、「律令の編纂は、天皇の代替わりごとに行われた」は誤りと判断できる。

 

 

第3問:中世の海と人々

小問数5問のうち、正誤を組み合わせる問題が2問、4つの文から誤文を1つ選ぶ問題、2つの文の正誤を判断する問題、年代整序の問題がそれぞれ1問ずつ出題された。第3問も会話文の形式をとる問題だった。

 

問1 会話文からの読み取りが求められた問題。正文となる選択肢1~3は会話文にヒントがあった。選択肢4は中国の海禁政策や応永の外寇の背景などを想起すれば、「倭寇は国家権力による保護」を得ていないと判断できる。

 

問2 IIIは平安時代、IIは鎌倉時代、Iは戦国~安土・桃山時代、であるため、判断しやすかったはずである。

 

問3 多くの教科書に掲載されている馬借の図。教科書のキャプションまで確認していた受験生は、すぐにどちらも正文だと判断できただろう。同様の図版は、2008年度のセンター試験日本史B・本試でも使用されている。

 

問4 a・bは、史料1行目に「日本国使、……多く商物を齎し、銀両八万に至る」とあることから判断できる。aは誤り。c・dは、史料3~6行目を丁寧に読めば判断できる。

 

問5 かつてのセンター日本史Bで見られたタイプの地図問題。Xは志苔館の説明。Yは「元軍や高麗軍」から蒙古襲来を想起できただろう。多くの受験生が、北海道南部や九州北部を選択できたと思われる。

 

 

第4問 近世の身分と社会

小問数5問のうち、正誤を組み合わせる問題、4つの文から正文を1つ選ぶ問題、4つの文から誤文を1つ選ぶ問題、2つの文の正誤を判断する問題、年代整序の問題がそれぞれ1問ずつ出題された。特筆点として、生徒のメモが素材として使われたことや、2文正誤の問題において、複数の史料を読み取って正誤を判断する形式の問題が出題されたことがあげられる。

 

問1 「メモ」には、「居住地が区別された」非人がいたこと、「都市では、組織に属さない『野非人』と呼ばれる人々も増加し、その取締り」が行われていたことなどが記されていた。これらを参考にすれば、「総意により運営」は誤りと判断できる。

 

問2  IIは「出雲阿国」から桃山文化、IIIは「初代市川団十郎」から元禄文化、Iは東洲斎写楽から宝暦・天明期の文化について述べた選択肢だと判断できる。

 

 

問3  Xは史料1を対象とする選択肢で、正文であることは判断しやすかっただろう。Yは史料2の「天明」(18世紀の年号)を見逃さなければ、19世紀の「世直し一揆」は誤りだと判断できる。

 

問4 史料の読解問題。c・dの判別は、設問文の「1836年」から、天保の改革の政策を選択すればよいと判断できただろう。

 

問5 近世の身分と社会に関する4つの文から正文を選ぶ問題。「メモ」をヒントにしなくても、正答の選択肢1を選択できた受験生が多かったと思われるが、「メモ」には、「将軍に拝謁できる者」である「旗本」の語が記されていた。

 

 

第5問  幕末・明治期の日本とハワイ

 

第5問では、日本とハワイの関係をテーマとした問題が出題された。小問数4問のうち、正誤を組み合わせる問題が2問、2つの文の正誤を判断する問題と年代整序問題が、それぞれ1問ずつ出題された。昨年度の共通テスト日本史B第5問は、人物をテーマとした問題だったが、今年度は会話文の形式がとられた。第5問でも、複数の史料を読み取って正誤を判断する形式の問題が出題された。

 

 

問1  2つの文X・Yと、それに該当する用語を組み合わせる問題。地名や国籍などの把握が必要であった。

 

問2  a・bでは史料の読解が求められたが、史料を深く読み取らないと、判断がやや難しかったと思われる。判断に時間をかける必要のある選択肢だった。c・dは、前提知識として「日清修好条規」の内容や背景を把握している必要があった。

 

問3 「1885年から1894年までの10年間」と、やや短い期間の年代整序問題が出題された。ただし、日清戦争開戦にいたるまでの国際関係を把握していれば、前後関係を判断することは難しくはなかったはずである。

 

問4 史料の読解問題。史料文も短く、日本史に関する知識が十分でなかったとしても、史料を丁寧に読み取ることによって、正答を導くことができたと思われる。

 

 

第6問   鉄道の歴史とその役割

第6問では、日本における鉄道の歴史とその役割をテーマとした問題が出題された。小問数7問のうち、正誤を組み合わせる問題が2問、空欄補充問題、年代整序の問題、2つの文の正誤を判断する問題、4つの文から正文を選ぶ問題、4つの文から誤文を選ぶ問題がそれぞれ1問出題された。正誤を組み合わせる問題のうち、1問は写真を用いたものだった。史料や表から読み取る問題が計3題出題された。小問7問中、半分程度は史料・表・写真の判断を求める問題となっており、瞬間的に判断できる設問は少なく、ある程度の時間が必要だったと思われる。

 

問1 センター試験日本史Bでもみられた空欄補充問題。前後のキーワードから用語を導き出すのは容易だったはずである。

 

問2 読解が求められる問題だった。a・bの選択肢は、設問文・資料から1872年9月、太陽暦は明治五年(1872年)壬申十一月九日、に作成されたことが読み取れれば正誤の判定が可能であった。明治五年に戸惑ったかもしれないが、設問文の、時刻表と太陽暦が同年(1872年)に出された、という情報を見逃さなければ、正答を導くことができたと思われる。

 

問3  当然ながら、表を参照する必要があるが、正答を選択するためには、該当する時期の背景知識や用語の理解が不可欠だった。

 

問4  20世紀以降の日本の対外関係のなかで、鉄道に関わる諸政策・事件に関する6択の年代整序問題。「張作霖」「南満州鉄道株式会社」「段祺瑞」の語句に着目し、Iは昭和初期、IIは明治期、IIIは大正期と、各選択肢の時期が離れているため、正答に導きやすかったはずである。

 

問5 「買い出し」「ドッジ=ラインの影響」に関する問題は、センター日本史でも出題されたことがあるため、センター試験日本史Bの過去問までを対象にして演習を繰り返してきた受験生には解きやすかっただろう。この形式の設問は、a・b(もしくはc・d)のいずれかが正文または誤文であるため、2つの文を比較して判断すればよい。

 

問6 提示された表2の情報だけでなく、オリンピックの開催、第1次石油危機のそれぞれの時期を把握しておけば、正答を導き出すのは容易だった。

 

問7 中曽根康弘内閣に関するX・Yの2文の正誤を判定する問題。基本知識で十分対応できる問題であった。

 

【新高3生へ】

◆日本史の実力そのものを向上させ、読解力を養おう!

大学入学共通テストは今回で2度目の実施となりますが、傾向や形式が未だ定まっていないテストといえます。未知の部分が多いとはいえ、センター試験と比べた場合、共通テストでは、事件や政策などを多面的・多角的に考察する過程が特に重視され、歴史的事象の意味や意義、特色や相互の関連など、総合的に考察する力が求められる傾向にあるといえそうです。具体的には、教科書で扱われていない初見の資料であっても、そこから得られる情報と授業で学んだ知識を関連づけて判断することを求める問題、仮説に対する根拠として適当なものを選択させる問題、歴史の展開を考察させる問題、特定のテーマを考察させる問題などが増加していくと考えられます。従来のセンター試験日本史Bより、思考力・判断力が求められるといえるため、史資料読解型の問題に対する演習量を増やしておく必要があるでしょう。ただし、読解力が求められるとはいえ、日本史の問題であるため、日本史の実力がともなっていなければ、史資料を読みとることは困難な場合が少なくありません。日本史の実力そのものを高める努力を怠らないようにしましょう。共通テスト日本史Bの問題形式には不明な点が多いと言われれば、多くの不安を感じるのは当然のことです。しかし、恐れる必要はありません。共通テスト日本史Bの問題構成は、センター試験日本史Bと同じで、第1問はテーマ史、第2問は原始・古代、第3問は中世というように、第2問~第6問は時代ごとに大問が構成されていました。そのため、通史学習と問題演習をうまく組み合わせて学習を進めることが可能です。学習の進度にあわせて、第2問、第3問というように、演習に取り組んでみましょう。とはいえ、共通テストは導入されて2年目であるため、過去問も多くは存在せず、試行調査をあわせても演習に適した問題は不足してしまうでしょう。そこで、東進ブックス共通テスト実戦問題集日本史をお勧めします。この問題集は、すべてがオリジナル問題で、2021年度・2022年度で実施された共通テストよりもやや複雑な、試行調査型の問題もあえて含める形にしています。さまざまな形式の良問に取り組めば、通史の学習の際にどのようなことを意識したらよいのかがみえてくるはずです。日常の学習においては、教科書に掲載されているグラフ・表・絵画などを「ただ眺める」のではなく、「そこからどのような情報を導けるのか」を考察する習慣をつけるとよいでしょう。

 

◆「考えながら」覚える習慣をつけよう!

教科の性質上、日本史に暗記的要素が強いことは間違いありません。とはいえ、単純な暗記だけでは、知識は定着しづらく、入試問題への対応も危うくなります。日本史の学習において、最良のバイブルは教科書です。そのことを認識していても、教科書を精読する習慣を身につけている受験生はそれほど多くはありません。単純な作業のように思えてしまい、教科書を精読することが継続できないとすれば、それは、「考える」ことをしていないからだといってよいでしょう。共通テスト日本史Bでは、限られた時間内で正確に解答する力が求められます。そのためにも、「考える」日本史学習を習慣にしていきましょう。文化史(仏像彫刻)を例にとれば、仏像彫刻を把握していく際に、(1)ほかの時代で扱う仏像彫刻と比較する、(2)写真で確認してその特徴を考える、(3)当時の仏教はどのような性格をもっていたのかを把握する、(4)政治・外交・社会など他の分野との関連性を確かめる、など複数の視点で歴史を捉えることを意識して、読み方を変えてみましょう。そうして考えてみたことを自分でノートにまとめれば、立派なサブノートができあがっていきます。

 

◆模試を有効に活用しよう!

学習の習慣をつけるのは、容易ではありません。そこで勧めたいのが模試の受験です。東進の「共通テスト本番レベル模試」は、「全国統一高校生テスト」も含めると年間全6回実施されます。過去問が実質的に存在しない共通テストにおいて、試行調査を軸に共通テストの出題を想定して作成された東進の共通テスト本番レベル模試は、本番の共通テストで高得点を得るための不可欠なツールといってよいです。また、「早慶上理・難関国公立大模試」「全国有名国公私大模試」も、それぞれ全5回、実施されます。また、直近の東進模試では、第1回共通テスト本番レベル模試(2022年2月20日実施)や、記述式の高2レベル記述模試(2022年3月13日実施)などが新高3生を対象としています。これらは、受験日本史に精通した作題者によって作成されています。学習のペースメーカーとするためにも、これらを受験しましょう。

 

【新高2生へ】

◆歴史に興味をもとう!

2022年1月、2回目の大学入学共通テストが実施されました。他の教科と同様に、日本史でも、「考える」学習の重要性が高まっています。2022年度に新課程で新設される新たな教科「歴史総合」でも、数多くの「問い」が設定されています。現在・未来を考える上で「過去」の認識は不可欠です。コロナ禍のなかで、人類が直面した過去の感染症に注目が集まっています。また、近年では、中国、韓国、北朝鮮など近隣諸国と日本との緊張がニュースになることも少なくありません。こうしたニュースを見聞きする際に、「どのような歴史的背景から、緊張が生じているのか」といった問題意識をもてば、歴史を学ぶことの意味や重要性を認識できるのではないでしょうか。「歴史なんて学ぶ意味がない」「過去のことを考えるのは面倒」などと否定的にとらえてしまえば、日本史は当然つまらない教科になってしまいますし、得点も伸びていきません。大学入学共通テストでは、史料文、表・グラフ、写真・図などの資料を分析させたり、これらの理解を求めたりする出題が増加すると考えられます。まずは歴史に興味をもち、考察する姿勢を養いましょう。

 

◆教科書を重視しよう!

まずは教科書を軸に学習を進めましょう。本文の精読が不可欠なのはもちろんですが、史料文や図、グラフなども重視して下さい。ただし、眺めるだけでは実力はつきません。そうした資料から何が導けるかなどについて、考察するようにしましょう。これまでのセンター試験に比べ、共通テストの出題形式は複雑になりました。限られた時間内で正確に解答する力が必要です。その力を養うためには、日常から多くの素材に触れておくことが不可欠です。歴史上の出来事は評価の難しいものが少なくありませんが、教科書には、日本の歴史が簡潔かつ客観的に記述されています。国際化が顕著となっている今日において、主観を排除した日本史の把握は、受験のためだけではなく、みなさんが社会人となったとき、ビジネスの場面で大きな役割を果たすことになるはずです。ただ、どうしても教科書を精読する習慣がつかない方もいるでしょう。その場合は、一度に多くのページを読もうとするのではなく、「今日は奈良時代の政治を把握する」、「明日は飛鳥文化を理解する」など、自らテーマを設定して読む部分を絞って精読し、教科書を閉じたあと、そこには何が書いてあったのかをノートにメモするようにしてみてください。こうした習慣は、やがて大きな力になっていきます。

 

◆模試を有効に活用しよう!

2021年・2022年に実施された大学入学共通テストは、過去問がほとんど存在しない試験です。高得点をめざすのであれば、多様な出題形式に慣れておくために、共通テスト本番レベル模試だけでなく、さまざまな模試の受験を検討しましょう。与えられた資料を分析して論述する問題を含む早慶上理・難関国公立大模試、基本的な日本史の知識を確認できる全国有名国公私大模試などの受験は、共通テストを含めて、日本史の得点力を確実に高める役割を果たすでしょう。東進では、「共通テスト本番レベル模試」と「全国統一高校生テスト」をあわせると全6回、「早慶上理・難関国公立大模試」「全国有名国公私大模試」はそれぞれ全5回実施されます。これらは、受験日本史に精通した作題者によって作成されており、近年出題が増加している、読解タイプの問題が数多く含まれています。また、『解答解説』では、初学者でも理解しやすいように、(1)図や表を用いる、(2)ルビを多くふる、(3)理解を深めてもらうための【参考】や【整理】を設ける、といった工夫が施されています。受験会場の雰囲気にふれたり、成績がどのような状態にあるのかを把握したりすることは、モチベーションの向上につながります。学習のペースメーカーとするためにも、ぜひ、東進の模試を受験しましょう。

◆1/15(土)申込開始!【最大4講座】東進柏校の新年度特別招待講習開申込開始!

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